
「明日は我が身」の類義語は?

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「明日は我が身」の類義語は、「他山の石/対岸の火事/人の振り見て我が振り直せ」などがあります。いずれも相手の状態を見た上で、自分の状態に照らし合わせて考えろという意味です。「他山の石」はややピンときにくいかもしれませんが、要は「他所の山にあるつまらない石」ということであり、転じて「他人にとってはつまらないものでも自分にとっては助けになることもある」という意味になります。
また、「明日は我が身」に対し「今日は人の身」が上に付くケースを見かけるかもしれません。文字どおり「今日は人の身の上に起こることが、明日には自分の身に降りかかるかもしれない」という意味を、より正確に表した言い回しです。類義語のいずれも基本的には不幸に対して表現するものであり、幸運に対しては使いません。
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「明日は我が身」の存在意義について
「明日は我が身」とは、発言するにはリスキーな言葉であると解説しました。発言をそもそも控えるという選択肢を常にもっておくことは、言葉を扱う上で大切なことです。心の中で思うだけでも、言葉の効力は十分発揮されるでしょう。
「思うだけで発言しないのであれば、わざわざ言い回しを覚える必要もないのでは?」と思われるかもしれませんが、それは違います。たとえ誰にも伝えなくとも、自分が考えていることや思っていることが言語化されているということは、自分の精神に安定をもたらすのです。これは、「明日は我が身」に限ったことではありません。
言葉の使い方は、読み書きなど外へ向かうことだけではなく、自分を見つめ直すという意味でも重要なことなのです。