

ここまで「押し黙る」について学んできたが、類義語にあった「黙りこくる」の「こくる」が気になって色んな辞典で調べてみたんだ。前の動詞を強調する接尾語で特に意味はないようだ。ただ現在は「黙りこくる」以外で「こくる」と使われている言葉はなく、「~のまま」や「~まくる」に取って代わられているので、唯一生き残っている「こくる」なんだそうだ。たくさんの違う表現や言い換えがある中で、昔からある「黙りこくる」のような言葉も大切にしていきたいなと改めて感じたぞ。
それから「押し黙る」の「押し」を「唖」と変換して、差別用語ではないかという説もあるようだが、「おし」は「唖」と変換していた時期もなく、全く差別用語ではないという文献もあったからここでも紹介しておくぞ。
「押し黙る」を使いこなそう
この記事では「押し黙る」の意味・使い方・類語などを説明しました。簡単に復習しておきましょう。「押し黙る」とはむっつりとして口をきかないさま・黙ってしまうさまを表す言葉でしたね。
「押し黙る人」はよく言えば冷静、悪く言えば臆病だと言います。カッとなりやすいから一旦落ち着くために、という人もいるでしょうし、何を言っても無駄だと諦めてしまう人もいるでしょう。いつも感情を押し殺している人は、小さな不満が鬱積してしまいます。逆に知らず知らず威圧的な態度を取っていたり、有無を言わせない人は敵を多く作ってしまいますよ。会話のキャッチボールやスムーズなコミュニケーションが取れてこそ、一人前の社会人と言えるかもしれませんね。