端的に言えば「頭角を現す」の意味は中国の故事がもとになった言葉で「才能が抜きんでて目立つ」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
博士(文学)の学位を持ち、日本語を研究している船虫堂を呼んです。一緒に「頭角を現す」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/船虫堂
博士(文学)。日頃から日本語と日本語教育に対して幅広く興味と探究心を持って生活している。生活の中で新しい言葉や発音を収集するのが趣味。モットーは「楽しみながら詳しく、わかりやすく言葉をご紹介」。中国の故事や古典は大人になってから面白いと思うようになった。
「頭角を現す」の意味や語源・使い方まとめ
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抜きんでた才能を持った人が周囲からひときわ目立っている状態のことを「頭角を現す」と言いますが、そもそも「頭角」とは何のことなのでしょうか。また、どのようにしてこの言葉が生まれたのでしょうか。「頭角を現す」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「頭角を現す」の意味は?
「頭角を現す」の意味を明らかにするために、辞書から順に「頭角」、「頭角を現す」の項目を確認してみましょう。引用する辞書は小学館のニッコクこと『精選版日本国語大辞典』です。
とう‐かく【頭角】
出典:精選版日本国語大辞典(小学館)「頭角」より
とうかく【頭角】 を 現(あら)わす
辞書の記述により、まず「頭角」の意味が明らかになりました。「頭角」とはもともと動物などの頭にある角(つの)のことを表します。また、そこから転じて広義の解釈として頭の先、つまり頭頂部、さらには頭部そのものも表すことができるようです。
そして、「頭角を現す」の項目から、この言葉には「優れた才能を持った人が他から抜きんでて目立つ」という意味があることがわかりました。
ただ、まだもともと動物の角である「頭角」が用いられるようになったいきさつについては「精選版日本国語大辞典」には書かれていません。実はヒントは中国の故事にあるのです。続いては、この言葉が生まれた故事について迫っていきます。
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