
その3「雨垂れ石を穿つ」
その努力が小さな影響力しか持っていなかったとしても、積み重なれば雨粒が石に穴をあけるように大きな結果を招くということのたとえ。
「石の上にも三年」は長く努力をすることに焦点を当てている点、「雨垂れ石を穿つ」は小さなことの積み重ねに着目している点が微妙に異なりますね。
細かなニュアンスに注意して使い分けられるとより語彙力を高めることができますよ。
「冬来りなば春遠からじ」の対義語は?
次に、「冬来りなば春遠からじ」と反対の意味を持つ言葉について学んでいきましょう。
その1「脂に画き 氷に鏤む」
「あぶらにえがき こおりにちりばむ」と読みます。がんばったことが報われずに終わってしまうことのたとえです。
脂っぽいところに何かを描いたり氷を彫刻に使ったりすると、最後には溶けてなくなってしまいます。
そこから努力が無駄になることを指すようになりました。
その2「一難去ってまた一難」
困難を乗り越えたと思った矢先に新たな困難に見舞われることを指します。
「冬来りなば春遠からじ」では困難の後に幸運が訪れるため困難が続く点で反対と言えるでしょう。息つく間もなく災難が訪れるという点で耐え忍ぶというよりは対処していく、というイメージで使われます。
その3「泣きっ面に蜂」
大変な目に遭っているのにさらに困難に見舞われることを指します。
既に悲しいことがあり泣いているのにその顔を蜂に刺されてしまうという様子から来た言葉です。ほぼ同じ意味で「踏んだり蹴ったり」とおい表現もあるので合わせて覚えておきましょう。
他の例よりも困難の度合いが軽い場合に使うことが多いため、日常会話ではこれを使うと良いかもしれません。
\次のページで「その1「If winter comes , can spring be far behind?」」を解説!/