

端的に言えば冬来りなば春遠からじの意味は「苦難に耐え努力を重ねた先には幸せなときが訪れる」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
日本語学を学び学習ライターを経験したfleurを呼んだ。一緒に「冬来りなば春遠からじ」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。
- 「冬来りなば春遠からじ」の意味や語源・使い方まとめ
- 「冬来りなば春遠からじ」の意味は?
- 「冬来りなば春遠からじ」の使い方・例文
- 「冬来りなば春遠からじ」の類義語は?違いは?
- その1「石の上にも三年」
- その2「臥薪嘗胆」
- その3「雨垂れ石を穿つ」
- 「冬来りなば春遠からじ」の対義語は?
- その1「脂に画き 氷に鏤む」
- その2「一難去ってまた一難」
- その3「泣きっ面に蜂」
- 「冬来りなば春遠からじ」の英訳は?
- その1「If winter comes , can spring be far behind?」
- その2「Perseverance prevails.」
- その3「Hard work will pay off.」
- 「冬来りなば春遠からじ」を使いこなそう
この記事の目次

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/fleur
小学校の頃の趣味は広辞苑を読むこと。日本語学を専攻し、出版社で校正を担当した経験も活かしわかりやすい日本語解説記事を発信する。
「冬来りなば春遠からじ」の意味は?
「冬来りなば春遠からじ」には、次のような意味があります。
《英国の詩人、シェリーの詩「西風の賦」の一節から》つらい時期を耐え抜けば、幸せな時期は必ず来るというたとえ。長い冬を耐えて春を待つ気持ちの表現としても用いられる。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「冬来りなば春遠からじ」
イギリスの詩の訳文が由来となり広まった慣用句です。
終りが無いように思える長い苦楽でも、その先には春のように希望に満ちた時期がやってくるという前向きなフレーズですね。
稲作の労働者からしたら苦難と冬、幸運と春は一致しますのでその風景が目に浮かぶような言葉です。
ちなみに古語で「~なば」は「~てしまったならば、~したならば」を指す助動詞と接続助詞の組み合わせ、「~じ」は「~ないだろう、~まい」という意味を持つ助動詞になっています。
「冬来りなば春遠からじ」の使い方・例文
「冬来りなば春遠からじ」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
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