国語言葉の意味

【ことわざ】「一姫二太郎」の意味や使い方は?例文や類語を元広報紙編集者がわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「一姫二太郎」について解説する。

端的に言えば一姫二太郎の意味は「第一子が女、第二子は男」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

自治体広報紙の編集を8年経験した弘毅を呼んだ。一緒に「一姫二太郎」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/八嶋弘毅

自治体広報紙の編集に8年携わった。正確な語句や慣用句の使い方が求められるので、正しい日本語の使い方には人一倍敏感。

「一姫二太郎」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「一姫二太郎」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「一姫二太郎」の意味は?

「一姫二太郎」には、次のような意味があります。

一番目に女、二番目に男が生まれること(が育てやすいとされるので、子を持つ親の理想である、ということ)。

出典:新明解国語辞典第七版(三省堂)「一姫二太郎」

初めて母親になる人にとっては、子供は男女どちらであってもかわいいものです。しかし素人ママさんは子育ても大変でしょう。そのため第一子は女の子のほうが体も丈夫で病気になりにくく、そのうえ性格もおとなしいので育てやすいと一般的に言われています。そして育児の経験を積んだところで第二子に男の子を生む順番が理想とされているのです。そんな昔ながらの知恵が「一姫二太郎」ということわざの背景にあります。

なかには「一人の女の子と二人の男の子」の3人兄弟のことを言うと間違って覚えている人もいるようですが「一姫二太郎」にはそのような意味はありません。人数は関係ないのです。

「一姫二太郎」の語源は?

次に「一姫二太郎」の語源を確認しておきましょう。姫は女子一般のことを指しますが、なぜ男子だけ太郎と特定の名前がつけられているのでしょうか。その歴史は古く、786(延暦5)年から天皇の座にあった嵯峨天皇が第一皇子に「太郎」と命名したのが初見とされています。このことから第一子である息子つまり長男を表す言葉として「太郎」が定着したようです。また嵯峨天皇は長男のあとに生まれた子供にそれぞれ「次郎」「三郎」と名づけました。これが家父長制が幅を利かせていた武士の間で好んで使われるようになり、やがて広く一般に広がるようになりました。

\次のページで「「一姫二太郎」の使い方・例文」を解説!/

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