

端的に言えば振り出しに戻すの意味は「最初からやり直す」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
今回は、ロシアで2年間日本語教師として働いた大学院生ライターの「むかいひろき」を呼んだ。一緒に「振り出しに戻す」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/むかいひろき
ロシアの大学で2年間日本語教師として働いた経験を持つ大学院生。その経験を武器に「言葉」について分かりやすく解説していく。
「振り出しに戻す」の意味は?
「振り出しに戻す」には、次のような意味が国語辞典に掲載されています。
物事をはじめの状態にもどす。「計画を―・す」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「振(ふ)り出(だ)しに戻(もど)・す」
「振り出しに戻す」は「物事を最初の状態に戻す」という意味の慣用句です。何かに挑戦していてうまくいかなくなることや、計画が予定通り実行できなくなってしまうことが、どうしてもありますよね。そのようなとき、最初からやり直すことがあると思います。それを「振り出しに戻す」と言うのです。
「振り出しに戻す」の語源は?
次に「振り出しに戻す」の語源を確認しておきましょう。
「振り出しに戻す」の語源は双六(すごろく)です。すごろくでスタート地点のことを「ふりだし」と言います。そのスタートである「ふりだし」の地点に戻ることを「振り出しに戻る」といい、そこから意味が派生して、「物事を最初からやり直す」という意味で「振り出しに戻す」という言葉が使用されるようになりました。
ちなみに、「ふりだし」の語源は、最初にサイコロを「振り出す」地点であることが由来だと考えられていますね。
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