「殺し文句」の使い方・例文
「殺し文句」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
リーグ屈指の強打者は「今、わしのチームにはお前みたいな熱い男が必要なんじゃ」という監督の殺し文句でFA移籍を決断した。
例文のように「殺し文句」とは、誰かが誰かの心をつかんで、自分の思うように操ってしまうような魔法のフレーズです。例えば、キャリア豊富なセールスマンが、営業で安定した成績を残している場合、意外とこの「殺し文句」で多くの顧客を契約成立までもっていったりすることがあります。しかし、その言葉を編み出すのは簡単なことではなく、多くの苦労や失敗の末につかみ取ったものであるのがほとんどです。
キーワードを並べて、容易に作れるようなものではありません。例えば、企業の採用選考などで、自分なりに「殺し文句」を用意していたとしても、会社は「人となり」を見抜くものです。内面からにじみ出るような誠実さや、真剣さがそこに乗っかっていなければ、単なる美辞麗句で、「殺し文句」にはなりえないのです。
「殺し文句」の類義語は?違いは?
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「殺し文句」は「人の心を強くひきつける巧みな言葉」という意味です。この類義語として挙げられるのは「口説き文句」や「決めゼリフ」などがあります。
「口説き文句」は「相手の心をこちらに対して好意的にするために使われる言葉」という意味です。男女の間柄で使われるニュアンスが高まりますが、難航した交渉事で、かたくなになった相手の心を解きほぐすような言葉に対しても使うことができます。
「決めゼリフ」は「ここぞの場面で特定の人物から発せられるお決まりのフレーズ」という意味です。そうした気の利いた言葉を使うことで相手の心を操れるような言葉を指して使われます。
その1「口説き文句」
「口説き文句」は「相手に対してこちらに好意的な印象を持たせるために使われる言葉」という意味です。こちらに興味がない、もしくは交渉のテーブルにつく気がない相手の印象を好転させるためには、相手が想像できるような範囲ではないところからアプローチをすることが必要な場合もあります。そうした「予想を超えたところからの一言」なども「口説き文句」と呼ばれるものです。
例えば、「保険に入りませんか」と言うだけでは、お金を無駄に支払いたくないと思う人から契約を勝ち取ることは困難ですが、相手が想像できないようなメリットを短い言葉で伝えることができれば、それは「口説き文句」と呼べるでしょう。または、自分の会社やチームへの移籍に消極的な相手の気持ちをころっと一転させるようなフレーズもそれにあたります。
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