国語言葉の意味

【慣用句】「押しも押されもせぬ」の意味や使い方は?例文や類語を文学部卒Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「押しも押されもせぬ」について解説する。

端的に言えば押しも押されもせぬの意味は「どこへ出しても圧倒されることがない」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

今回は難関私大の文学部を卒業し、表現技法にも造詣が深い十木陽来を呼んです。一緒に「押しも押されもせぬ」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/十木陽来

難関私大の文学部卒ライター。現代文芸の表現技法を学びながら趣味で小説を書いたりもしてきた。その知識を使って様々な言葉の意味をわかりやすく丁寧に解説する記事を書いている。

「押しも押されもせぬ」の意味や語源・使い方まとめ

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皆さんは「押しも押されもせぬ」を正しく使えていますか? 「押しも押されぬ」と言っている方も非常に多く見受けられますが、実はこれは誤用なんです。「押しも押されもせぬ」は間違えて使っている人が非常に多い慣用句であるといわれています。今日はこの記事を読むことで正しい意味と使い方を理解し、日常で活用してもらえると幸いです。

それでは早速「押しも押されもせぬ」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「押しも押されもせぬ」の意味は?

「押しも押されもせぬ」は「押しも押されぬ」と間違えている人が多いと先ほど述べましたが、この慣用句はどういった意味を持つのでしょうか。辞書を紐解いてみると、次のような意味が書かれていました。

どこへ出ても圧倒されることがない。実力があって堂々としている。押すに押されぬ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「押しも押されもせぬ」

「押しも押されもせぬ」には「どこへ出ても圧倒されない」であったり「堂々としている」といった意味があります。実力を周囲から認められており、基本的にはポジティブなニュアンスで用いられることが多いです。ただし「押しも押されもせぬ犯罪者」などのように、不名誉なものを修飾している場合はネガティブなニュアンスで用いていることになります。

平成24年度に文化庁によって行われた『国語に関する世論調査』では、本来の言い方である「押しも押されもせぬ」を使用している人は41.5パーセント、本来の言い方ではない「押しも押されぬ」を使用している人は48.3パーセントという調査結果が出ていました。本来の言い方ではない方が多く使われているという逆転現象が現れていますね。データ自体は少し古いですが、現在においても認識についてはさほど変わりはないと思われ、今後誤用が定着していくか否かが注目されることとなるでしょう。

「押しも押されもせぬ」の語源は?

次に「押しも押されもせぬ」の語源を確認しておきましょう。「押しも押されもせぬ」は言葉の文字通りいくら押しても全く動かない様子から来ています。また、誰もが認める不動の地位を保っている様子から来ているともいわれていますね。

「押しも押されもせぬ」がなぜ「押しも押されぬ」と間違って使われるようになったかというと、「押すに押されぬ」という慣用句と混同してしまったことが原因とされています。「押すに押されぬ」は「押しも押されもせぬ」とほぼ同じ意味なのですが、どちらも似たような語感であること、7文字の方が語呂が良いことなどから「押しも押されぬ」と混交(及び省略)がなされてしまったものだと考えられるでしょう。

\次のページで「「押しも押されもせぬ」の使い方・例文」を解説!/

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