

端的に言えば不敵の意味は「度胸があって物事に恐れないこと」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
ドラマやアニメなど、数多くの映像字幕を作成した経験があるNagiを呼んだ。一緒に「不敵」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/Nagi
映像翻訳スクール出身。翻訳、チェッカー以外にも、CC字幕(クローズドキャプション)の制作多数。言葉を文字で表現する「字幕」の世界に数多く触れてきた経験を活かして、分かりやすく解説する。
「不敵」の意味や語源・使い方まとめ

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「不敵」の読み方は「ふてき」です。同音異義語である「不適」に字面がよく似ているので、間違えないように注意してくださいね。
それでは早速「不敵」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「不敵」の意味は?
まず、国語辞典に記載されている意味を見てみましょう。「不敵」には、次のような意味があります。
敵を敵とも思わないこと。大胆でおそれを知らないこと。乱暴で無法なこと。また、そのさま。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「不敵」
「不敵」という言葉は、精神面の強さがフォーカスされている表現です。いわゆる「こわいもの知らず」といった状況ですね。もしくは「乱暴で無法」といった意味合いもあるため、「粗雑な行動を伴った人」のことを指す言葉として用いることもできるでしょう。
「不敵」の語源は?
次に「不敵」の語源を確認しておきましょう。まず「敵」という漢字の成り立ちを見ていきます。左側の「啇」は「気持ちが集中する一点」という意味を持つ字です。一方、右側の部首「攵(のぶん)」は「手に棒を持つこと」という意味。つまり「敵」という漢字は「今にも棒で殴りかかってきそうなさま」という意味合いがあるのです。
この「敵」という字の前に「不」がつくことで、「敵を否定=敵を敵と思わない」という意味につながることが分かりますね。
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