
その4「皆さん」
自分に対して複数の相手方に使う「皆さん」も「こちとら」の対義語と言えます。普通は会議や講演などで不特定多数の人々に呼びかける場面で使われる言葉です。ブログを運営している人が記事を書く時に「皆さん」を使うと他人事のように思われますから、その場合は「私たち」のような使い方をして、自分も同じ立場だと思わせるような記載をしたほうが効果的でしょう。このほか「あなた方」も「皆さん」と同じ意味を持っています。
その1「I」
私、僕、俺など「こちとら」を表す一人称単数の日本語はたくさんありますが、英語には「I」しかありません。そのため場の雰囲気を察して言葉を使い分ける必要がありませんから、その点覚えるのが極めて簡単です。
その2「we」
「こちとら」の一人称複数は「we」です。日本語にすれば「私たち」となります。俺たち、我々も同様の意味です。英語の場合「~は」の主格、「~の」の所有格、「~に」の目的格によって表現が変わります。日本語なら助詞の変化だけで意味を変えることができますが、英語では「I」「my」「me」「we」「our」「us」と言葉そのものが変化するのです。その点が英語学習では覚える点が多くなりますが、たったこれだけの単語ですから覚えるのはさして難しいことではないでしょう。

俺、私、僕など日本語ではたくさんの言い方があるが、英語では「I」と「we」しかないから簡単でいいよな。高年齢の人なら「わし」と言うところだが、それも英語では「I」だけですむ。ビートルズのジョージ・ハリスンがつくった曲に「I Me Mine」てのがあるが、主語、所有格、目的格が羅列されているだけで全然意味がわからねえ。すべて自分本位で考えているってことなのかな。
「こちとら」を使いこなそう
この記事では「こちとら」の意味・使い方・類語などを説明しました。この頃ではあまり聞かない言葉ですが、それでも東京の下町の一部ではまだ使われているようです。江戸っ子のべらんめえ口調の代表的な言葉で、下町の文化、生活に長く溶けこんだ親しみのある言葉ですね。このような伝統的な言葉はいつまでも残しておきたいと思います。