国語言葉の意味

【ことわざ】「流れに棹さす」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「流れに棹さす」について解説する。

端的に言えば流れに棹さすの意味は「物事が思いどおりに進む」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

今回は難関私大の文学部を卒業し、表現技法にも造詣が深い十木陽来を呼んだ。一緒に「流れに棹さす」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/十木陽来

難関私大の文学部卒ライター。現代文芸の表現技法を学びながら趣味で小説を書いたりもしてきた。その知識を使って様々な言葉の意味をわかりやすく丁寧に解説する記事を書いている。

「流れに棹さす」の意味や語源・使い方まとめ

image by PIXTA / 53892500

皆さんは「流れに掉さす」の正しい意味を知っていますか? 実は意味を勘違いしている人が非常に多いことわざであるといわれています。この記事を読むことで正しい意味を理解し、日常で活用してもらえますと幸いです。

それでは早速「流れに棹さす」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「流れに棹さす」の意味は?

「流れに棹さす」は意味を誤解している人が多いと先ほど述べましたが、辞書には次のような意味が書かれています。

流れに棹をさして水の勢いに乗るように、物事が思いどおりに進行する。誤って、時流・大勢に逆らう意に用いることがある。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「流れに棹さす」

「流れに掉さす」の本来の意味は「流れに乗って順調に物事が運ぶ」なのですが、「流れに逆らって勢いを失わせる」と逆の意味で覚えている、使っている例が非常に多いです。

平成24年度に文化庁が行った『国語に関する世論調査』では、「流れに掉さす」を本来の意味で使用している人は23.4パーセント、逆の意味で使用している人は59.4パーセントという調査結果も出ています。データ自体は少し古いですが、現在においてもさほど変わりはないと思われるでしょう。

「流れに棹さす」の語源は?

次に「流れに棹さす」の語源を確認しておきましょう。かつて川などを小舟で渡る際、船頭は棹(サオ)を用いて舟を進めていました。この時、長い棹を水の流れに突きさすと、棹が流れを受けて速く進めるようになることから、「物事が思いどおりに進む」という意味のことわざが生まれたと考えられます。

日常生活で渡し守や小舟がよく見られた時代は、本来の意味のとおりで全く違和感はなかったでしょう。しかしそれらがあまり見られなくなった現代では、棹をさして流れを止めるという誤ったイメージが先に思い浮かんでしまい、その結果「流れに逆らう」「流れを止める」という真逆の意味で使う人が増えてしまったものと思われます。

\次のページで「「流れに棹さす」の使い方・例文」を解説!/

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