国語言葉の意味

落ち度は私に…の落ち度って何?「落ち度」の意味や類義語などを院卒日本語教師が解説

「すみません、これは私の落ち度です。」「私に落ち度がありました。」…こんな言葉を聞いたことがないか?日常でもドラマでも比較的よく耳にする言葉だ。ただ、生徒たちに聞いたらあんまりピンと来ていない感じなんだよなぁ。

この「落ち度」という言葉は、簡単に言えば「あやまち」という意味だ。

今回は、この「落ち度」の意味や類義語などについて詳しく、院卒日本語教師の”むかいひろき”に解説してもらうぞ!

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/むかいひろき

ロシアの大学で働いている、日本で大学院修士課程修了の日本語教師。その経験を武器に「言葉」について分かりやすく解説していく。

「落ち度」の意味や語源は?

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「落ち度」という言葉、日常生活やドラマの中などで見聞きしたことがある人が多いのではないでしょうか。ただ、正確な意味や使い方を把握すると、面白いですよ。まずは、その「落ち度」について、意味や語源を確認していきましょう。

「落ち度」の意味は「あやまち」

最初に、「落ち度」の辞書での意味を確認していきましょう。「落ち度」は国語辞典には次のような意味が掲載されています。

あやまち。手落ち。
「当方に―はない」

出典:明鏡国語辞典 第二版(大修館書店)「おち-ど【落ち度(越度)】オチー・ヲチー」

「落ち度」は「あやまち」という意味の言葉です。失敗や不祥事についての責任の所在を明らかにする際に特によく用いられ、「これは私の落ち度です」などといったように用いられます。「落度」と書いても問題ありません。

「落ち度」の語源は「越度」??

「落ち度」の語源は、奈良時代や平安時代といった律令制度が機能していた時代の、関所破りが語源だと考えられています。当時は関所破りのことを「越度(おつど)」と言いました。その後、この「越度」は「規則を破る(=度を越える)」の意味で使用されるようになり、さらに「過失」という意味に変化していきました。

江戸時代辺りから「落度」「落ち度」という表記が見え始め、明治時代になってから「落ち度」という字で一般化したと考えられています。

「落ち度」の使い方を例文とともに確認!

次に、「落ち度」の使い方を例文とともに確認していきましょう。「落ち度」は意味のコーナーでも説明した通り、失敗や不祥事についての責任の所在を明らかにする際に特によく用いられる表現です。「落ち度がある」「落ち度だ」「落ち度は/がない」という形で使用されることが多いですね。

1.今回の商談の失敗の落ち度は私にあります。申し訳ありませんでした。
2.田中君の失敗についての落ち度は、ちゃんとした指示を与えられなかった私にあります。彼を怒らないでください。
3.痴漢された方にも落ち度があるという人がいるが、それはおかしい。痴漢した人物が100%悪い。

例文1では、「今回の商談の失敗の原因は私にある」という文脈で「落ち度」が使用されています。まさに”失敗や不祥事についての責任の所在を明らかにしている”場面ですね。

例文2では、「田中君の失敗についての責任は私にある」という文脈で「落ち度」が使用されています。こちらも”失敗や不祥事についての責任の所在を明らかにしている”場面です。部下の失敗の責任をしっかりと認める上司、立派ですよね。

例文3では、「痴漢された方にも問題があると言う人がいる」という文脈で「落ち度」が使用されていますね。ある人に過失や問題点があったことを示す際にも「落ち度」は使用されます。ただ、痴漢された方に落ち度はありません。痴漢は痴漢をした人物が100%悪いです。

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しかし、例文1のように部下の失敗についての自分の落ち度を認められる上司、少ないよなぁ。最悪な場合は部下にすべての責任を擦り付けて雲隠れだ。そういう人間になっちゃだめだぞ。俺はどうかって?愚問だな。みんな分かってるだろう。俺はちゃんと自分の落ち度の責任を取る男だ。自分の失敗を部下や生徒たちのせいにはしないよ。

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