

端的に言えば講釈の意味は「説明すること」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
元国語科教員のminを呼んだ。一緒に「講釈」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/min
高等学校の国語科教員として、授業や受験対策、小論文の講座を3年間経験。主に現代文を担当し、言葉に関する指導を幅広く経験してきた。現在はWebライターを目指して勉強中。
「講釈」の意味は?
「講釈」には、次のような意味があります。
こう‐しゃく〔カウ‐〕【講釈】
[名](スル)
1 書物の内容や語句の意味などを説明すること。
2 物事の道理や心得などを説いて聞かせること。また、その説明。
3 江戸時代、客を集めて軍記物を読み聞かせたもの。明治以後の講談のもと。
4 「講釈師」の略。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
「こうしゃく」と読み、主に「文章や語句の意味を説明すること」や「物の通りなどを説いて聞かせること」という意味があります。現代ではこちらの意味で使用されることがほとんどです。
その他の意味として、江戸時代にお客さんを集め、軍書や軍記物を朗読して読み聞かせることを「講釈」と呼んでいました。そして読み聞かせを行う人は「講釈師」または「講釈」と呼ばれます。1から4までしっかり意味を理解しておきましょう。
「講釈」の熟語の構成は?
次に「講釈」の熟語の構成を確認して、さらに理解を深めておきましょう。
熟語を構成している漢字をみてみると、「講」は「講習」「講義」などで用いられる通り「説明する」「説く」「意味を明らかにする」という意味を持ち、「釈」は「解釈」「注釈」のように「解き明かす」「もつれを解く」という意味を持っています。この2つが合わさり「意味を説明する」「説いて聞かせる」を示す熟語になっているのです。意味の説明でも述べた通り、もともとは軍記物を朗読する演芸のことを「講釈」と呼んでいましたが、今では漢字の意味をなぞらえた「説明すること」「説いて聞かせること」という意味でよく用いられます。
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