温室効果とは?
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先ほどの説明で、地球の熱エネルギー収支について、ほぼすべて理解ができるように思われますよね。しかしながら、熱エネルギー収支について考える上でもう一つ重要な要素があります。それが温室効果です。
空気中に含まれている二酸化炭素、メタン、水蒸気などの気体分子は、地球から放出される地球放射の一部を吸収します。吸収されたエネルギーは、気体分子から再放出され、その一部は地表面の方向に戻ってくるのです。この現象が温室効果であり、このような性質をもつ気体のことを温室効果ガスと呼びますよ。大気中の温室効果ガス濃度が増加すると、地球から出ていくエネルギーは減少します。それによって、地球の平均気温が上昇するのです。
人類は石炭、石油、天然ガスを燃やしてエネルギーを取り出していますよね。この際に、温室効果ガスである二酸化炭素が大量に放出されます。このような人為的に排出される二酸化炭素が近年の地球温暖化の原因だとされているのです。
温暖化を阻止するために必要な対策
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地球温暖化を防止するためには、温室効果ガスの人為的な排出をゼロにする必要があります。しかしながら、現段階において、準備なしに温室効果ガス排出ゼロを実現することはできません。ですから、世界各国は漸次的に温室効果ガス排出を抑制していく方針で対策を進めています。気候変動サミットでは、多くの国家が温室効果ガス排出削減の目標を表明していますよ。
人為的に排出される温室効果ガスの大半は、石炭、石油、天然ガス由来の二酸化炭素です。したがって、これらを二酸化炭素を排出しないエネルギーに置き換える必要がります。例えば、太陽光発電・風力発電・水力発電・原子力発電などは電気を作り出す際に二酸化炭素を排出しません。火力発電をこれらの発電方法で置き換えることは有効な地球温暖化への対策となりますよ。さらに、二酸化炭素を排出しない方法で作られた電気を利用して、自動車を走らせたり、暖房を行ったりすることもできます。
地球放射について学ぶ意義
この記事では、地球放射は一体どのようなものであるのかを解説し、それと関係性の深い地球温暖化問題についても述べました。何度も言及していますが、地球温暖化問題は近年話題にされることが多い環境問題ですよね。今を生きる私たちが目を背けることができない問題ですよ。
このような背景からも、雑学として地球放射について知っておくことは無駄ではないと言えます。ぜひこの機会に、地球放射について学んでみてくださいね。