

ルネ・デカルトは、17世紀に活躍した哲学者だ。哲学と聞くと、数学や物理学との関連性は低いように思われる。だが、デカルトは数学や物理学といった分野においても成果を残している。デカルトの発想は、現代でも通用するほど先進的なものだったぞ。ぜひこの機会に、ルネ・デカルトの功績について学んでくれ。
塾講師として物理を高校生に教えていた経験もある通りすがりのぺんぎん船長と一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/通りすがりのペンギン船長
現役理系大学生。環境工学、エネルギー工学を専攻しており、物理学も幅広く勉強している。塾講師として物理を高校生に教えていた経験から、物理の学習において、つまずきやすい点や勘違いしやすい点も熟知している。
ルネ・デカルトについて知ろう!

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デカルトと聞くと、多くの方が「われ思う故に我あり」という名言を思い浮かべるのではないでしょか。この言葉は、哲学史上で最も有名なものであると言っても過言ではありません。このように、哲学者として名をはせたデカルトですが、実は哲学以外の分野でも大きな実績を残しているのです。
デカルトは数学や物理学の分野でも大きな成果をあげています。そして、これらの成果は現代の科学にも多大な影響をもたらしていますよ。今回は、数学や物理学を軸として、デカルトの人生や学者としての実績について解説していきますね。
哲学者としてのデカルトについての説明は多くの書籍などでなされています。歴史の教科書でも、哲学の視点に立ったデカルトの解説が登場しますよね。ですが、数学や物理学の視点に立った解説は多くはありません。ですから、この記事を読むと、デカルトについて新しい発見ができるかもしれませんよ。

デカルトは哲学者として有名だが、数学や物理学の分野でも成果を残しているぞ。
デカルトのプロフィール
ルネ・デカルトは、1596年にフランスで生まれました。母親は生後間もないうちに亡くなり、デカルトは祖母に育てられています。また、父親はフランスの司法機関で働いていました。
学生時代に多くの学問に興味を持ったデカルトは、学者の道を選びます。デカルトの論文や著作物は多数存在していますよ。『方法序説』・『哲学原理』・『情念論』・『精神指導の規則』などの本がデカルトの代表作です。
さらに、デカルトは方法的懐疑や明晰判明といった新たな概念を打ち出し、西洋哲学を大きく前進させています。これらの考え方は後にヨーロッパだけでなく東洋などにも広がり、今ではデカルトは世界的に有名な人物となっていますよね。
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