
「鼻持ちならない」の使い方・例文
「鼻持ちならない」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.クラスの男子に「可愛い」と人気のA子は甘えたしゃべり方をするので、女子には陰で「鼻持ちならない」と言われている。
2.政権を担うということは「日本の未来を担う」ということだ。国民から「鼻持ちならない」と言われるようなことがあっても、やるべき政策は実行しなければならない。
3.その老人はかなり遠い親戚に首相経験者がいるということを自慢しているが、本人には品性の欠片もない。あれでは周囲から「鼻持ちならない」と言われても仕方がない。
古い話ですが「ぶりっ子」という言葉が1980年代に流行りました。「可愛い子ぶる」という言葉から生まれたこの言葉は女子の間ではあまり良い意味で用いられていませんでした。「男子の前ではぶりっ子しちゃって…」と陰で揶揄されることが多かったのです。ぶりっ子するような女子は同性から「鼻持ちならない子」と言われることが多かったのですね。
耳ざわりのよいことを言うだけなら簡単です。しかし国のことを考えると国民の喜ぶことばかりを言い続けることはできません。どれだけ「鼻持ちならない」と言われて嫌われてもやるべきことはしっかりと行うのが為政者の使命です。
品性というものはその人の人間性を表します。自慢というものは度を過ぎると聞く周りの人を不快にしますよね。品性のある人は聞く人を不快にするような自慢話をしません。品性は「さあ、身に付けよう」と思って簡単に身に付くものではなく、その人の生き方によって自然と身に付くものです。
「鼻をつまむ」
鼻をつまむのはどんな時でしょう。
嫌な臭いを嗅ぎたくない時ですね。「鼻つまみ者」という言葉がありますが、これは「嫌な臭いのように近寄りたくなく、遠ざけたい人」のことです。
「鼻持ちならない人」は「言動が不愉快である人」という意味ですが「鼻つまみ者」は「嫌われて当然な人」という意味。「鼻をつまむ」は「鼻持ちならない」より強い表現であると言えます。
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