
例文で「尊ぶ」の使い方を確認!
辞書で言葉の意味を押さえたあとは、使い方が気になってくるもの。例文で「尊ぶ」がどのように使われるのかをみていきましょう。
1.彼は持論を披露することが好きなようだが、他人の意見を「尊ぶ」ことをしないので、まったく成長しない。
2.日々の生活の目まぐるしさのなかでは、自分が「尊ぶ」べきものを見失いがちだ。
例文1のように、自分の信じる考え方や成功体験を語りたくなるのは、人情というもの。しかし自分のことばかり話す人と一緒にいるのは、苦痛に感じる方も多いでしょう。例文2はいわゆる、『失って初めて大切さに気づく』というやつですね。日常の喧騒からちょっと心理的に離れて、一人でまったりと過ごして頭のなかを整理する時間を持ちたいものです。

「尊ぶ」は、やや積極的に大切なものだと思う、ってことなんだな。『思わされる』んじゃなくて、『自分から思う』ことがポイントかもな。さて言葉を正確に使いこなすためには、類義語や対義語を知っておくことも大切なもんだ。「尊ぶ」についても、そんな言葉たちを調べてみようか。
重んずる:価値あるものとしてみる
「重要」の意味の「重」を用いた表現です。同じく「重」を使って、『重きを置く』などとも言いますね。
崇(あが)める:大事に扱う
神様や教祖などを対象にして使われることが多く、宗教的な雰囲気のある言い回しです。宗教はもともと、人智を超えたものに対する畏怖の念によって興った側面もあります。
畏(おそ)れる:近づきがたいものとして敬う
単に怖いだけというよりは、敬いの心も含蓄した表現方法といえるでしょう。
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