国語言葉の意味

【ことわざ】「飛んで火に入る夏の虫」の意味や使い方は?例文や類語を日本語教師の大学院生がわかりやすく解説!

「飛んで火に入る夏の虫」の使い方・例文

「飛んで火に入る夏の虫」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.今朝、駅で男が女性警官に現行犯逮捕されているところを見た。どうやら警官に痴漢をしたらしい。まさに飛んで火に入る夏の虫だな。
2.ボクシングの世界チャンピオンに喧嘩を挑むなんて、飛んで火に入る夏の虫だ。やめておけ。
3.仕事を辞めてまで倒産しそうな友達の会社を手伝うだなんて、飛んで火に入る夏の虫だよ。絶対にそんなことしないで!

「飛んで火に入る夏の虫」は「自分から進んで災いの中に飛び込んでいくこと」という意味でしたね。実際の文脈では、無謀で危険な行為を冒したことについて呆れた反応をする時や、「無謀だから止めろ!」と他人の無謀な行為を止める時に使われることが多いです。

例文1では、男が女性警官に痴漢をし、逮捕されたことについて「飛んで火に入る夏の虫」が使用されています。これは無謀で危険な行為を冒したことについて呆れた反応をする時に該当するでしょう。

例文2では、ボクシング世界チャンピオンに喧嘩を売ろうとしている人を止める文脈で「飛んで火に入る夏の虫」が使用されていますね。「無謀だから止めろ!」と他人の無謀な行為を止める時に該当する例でしょう。

例文3では、仕事を辞めてまで友達の倒産しかかっている会社を手伝おうとしている人を止める文脈で「飛んで火に入る夏の虫」が使用されていますね。「無謀だから止めろ!」と他人の無謀な行為を止める時に該当する例でしょう。

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「飛んで火に入る夏の虫」は「自分から進んで災いの中に飛び込んでいくこと」という意味のことわざだ。確かに虫っていうのは明るいものに集まるし、誘蛾灯なんか、目の前で別の虫が死んでいるのにどんどん虫が飛び込んでいくよな。虫の脳みそではそこに飛び込むことが破滅を呼び込む…ということがわからないんだなぁ。

ま、受験でもいるよな。無謀な挑戦をする奴。無謀はダメだぞ。ちゃんと対策してから受験するんだぞ。

「飛んで火に入る夏の虫」の類義語は?違いは?

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「飛んで火に入る夏の虫」の類義語には、「年寄りの冷や水」があります。意味や違いを確認していきましょう。

「年寄りの冷や水」

「年寄りの冷や水」は「老人に似合わない元気のよいふるまいや、高齢に不相応な危いことをするのを、ひやかしたり警告をしたりするときにいう表現」です。お年寄りが冷たい水を何の準備もなしに身体に浴びたら、心臓に負担がかかり、最悪の場合命にもかかわりますよね。「自分から進んで危険な行動をすること」という意味では、「飛んで火に入る夏の虫」と似ていますね。

「飛んで火に入る夏の虫」との違いは、その対象です。「年寄りの冷や水」は「年寄り」とある通り、高齢者に対してのみ使用されます。一方、「飛んで火に入る夏の虫」は高齢者も、それ以外の人や動物、物事に対しても使用可能です。

例文を見てみましょう。

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