


解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/sasai
元会社員の現役フリーライター。言葉が好きで文章が好き。読むのも書くのも大好きで、海外小説からビジネス書まで何でも読む本の虫。こだわりをもって言葉の解説をしていく。
今日どんなにたいへんなことがあったにせよ、明日は明日で別のなりゆきになる。くよくよと心配し、取り越し苦労をしても始まらない。
出典:コトバンク「明日は明日の風が吹く」
かいつまんで言うと、「未来のことを心配しても始まらないから気にしないようにしよう」という意味の言葉になります。見ようによっては無責任とも思える言葉ですが、一方で、常に心配ばかりしているのも良くないというのは事実です。
明るい人生には良いバランスがつきものであり、常に心配しすぎることも、常に心配しないことも良くありません。そういった意味では、使いどころに注意し、適切な場面で使用すべき言葉と言えます。
「明日は明日の風が吹く」の言葉の分類は?
「明日は明日の風が吹く」は、ことわざです。四字熟語でないことは見れば明らかですが、故事成語というわけでもなく、これといって言葉の起源となるエピソードなどが存在しているわけでもありません。「言い回し」という表現も、明らかな間違いではありませんが、ややズレていると言えます。
言い回しとことわざの区別として、細部が変わるかどうかがポイントです。たとえば、「頭が下がる」という言葉がありますが、これは言い回しになります。使う際は、「頭が下がれば」「頭が下がり」など、普通の動詞のように細部に変化をつけて使うのが一般的です。対してことわざは言葉自体で一つの単語のような扱いになり、「明日は明日の風が吹かない」「明日は明日の風が吹けば」などと変化をつけることは一般的ではありません。
こちらの記事もおすすめ

お辞儀のことではない?「頭が下がる」の意味や使い方・類義語などを言葉大好きライターがわかりやすく解説! – Study-Z

ことわざか熟語かどうかなんてどうでも良い、と思う奴も居るだろうが、学生は気をつけろ。存外テストに出るもんだぞ。
\次のページで「「明日は明日の風が吹く」の使い方は?」を解説!/