この記事では「土壇場」について解説する。

端的に言えば土壇場の意味は「決断などが迫られた最終の局面」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

放送局の制作現場で10年の経験を積んだsinpeito88を呼んです。一緒に「土壇場」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/sinpeito88

放送局の現場で10年間、ニュース原稿などを日々執筆。より正確な情報を届けられるよう言葉の探求を続けている。

「土壇場」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「土壇場」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「土壇場」の意味は?

「土壇場」には、次のような意味があります。

1.近世、首切りの刑を行うために築いた土の壇。前に穴を掘る。土壇(どだん)。

2.決断をせまられる、最後の場面。進退きわまった状態。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「土壇場」

「土壇場」は、「首切り刑を行うための土の壇」を言います。また、そうした差し迫った状況に置かれているという意味合いから「決断を迫られる、最後の場面。進退きわまった状態」という意味を持っている言葉となったのです。現在の使われ方としては、「死をも覚悟するような状況」というよりも「試合などで、あと少しで勝負が決まる場面」「締め切りまであと少しという緊迫した時間帯」などを指して使われることが主となっています。

また、「土壇場で」となると「形勢に変化がある」という意味で使われることがほとんどです。「差し迫った状況」を表す言葉ですが「土壇場で」とくれば実際に変化するかどうかは別として「逆転」など、双方の形成にかかわるような文言が後に続くと想像されます。

「土壇場」の語源は?

次に「土壇場」の語源を確認しておきましょう。元々、土を盛って築かれた場所のことを「土壇」と言っていましたが、江戸時代などに首切りの刑に処されたものが、この「土壇」の上で刑を執行されるようになりました。そこから、「土壇場」は単なる土を持った土地ではなく「斬首刑の執行場所」という意味を持ち、さらに転じて「差し迫った状況や場面」という意味で使われるようになったのです。

\次のページで「「土壇場」の使い方・例文」を解説!/

「土壇場」の使い方・例文

「土壇場」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、例えば次のように使われます。

1.盗みを働き、人を殺して必死に逃げ回った男だが、御用となり、のちに土壇場に立たされた。

2.健太は、土壇場でランキング上位のチームから逆転ゴールを奪う精神力の強さを見せ、チームをワールドカップに導いた。

1については、場所としての「土壇場」を表しているのみなので、解説は割愛しましょう。

2では、「土壇場」という差し迫った状況。この場合は、チームが敗退寸前まで追い込まれている場面で「逆転ゴール」という「形成の逆転」が起こり、事態が好転したことが示される文章となっています。このように、「土壇場」という言葉を使っているということは「終了直前で何かが起きた」ということです。これは、スポーツなどに限らず「土壇場」という表現を使うときに大切なこと。「負けそうだったが、土壇場でそのまま負けた」や「勝っていて、土壇場であっさり勝った」あるいは、「宣言をしようとしていた人間が、土壇場で宣言をした」という、順接的な文章に対して「土壇場」をあえて使う必要はありません。

「土壇場」の類義語は?違いは?

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「決断をせまられる、最後の場面。進退きわまった状態。」という意味を持つ「土壇場」という言葉。類義語としては「土俵際」「瀬戸際」「崖っぷち」などが挙げられます。それぞれが、勝負事や生死、成功と失敗などの「境目」という意味合いで使われる言葉です。しかし、表現としてはそれぞれ違うものを表しています。

まず「土俵際」は相撲における土俵の勝負俵の際。つまり勝負が決まるぎりぎりの場面を指しています。次に「瀬戸際」は元々は海峡と外海の境目。そこから、勝負の分かれ目という意味を持つ言葉になりました。「崖っぷち」は切り立った崖のぎりぎり一杯という差し迫った場面を表しています。

その1「土俵際」

「土俵際」は相撲における土俵の上に配された勝負俵のぎりぎりの場所のことを言います。ここは「土俵の内と外を分ける境目」であり、どちらかが外に出れば勝負が決まる場面です。そうしたことから「土壇場」と同じような意味で使われることがあります。

\次のページで「その2「瀬戸際」」を解説!/

外務大臣の政治資金に関するスキャンダルで野党の猛反撃に遭い、政権は土俵際まで追い込まれた。

その2「瀬戸際」

元々「瀬戸際」は「狭い海峡と外海の境目」という意味ですが、そこから転じて「勝負や成否の分かれ目」という意味を持ちました。「土壇場」のような「物事の最終局面」のところではなくても、「勝負の分かれ目となりそうなところ」に使うことができ、さらに「どちらになるかぎりぎりの場面」ということも強調することができる言葉となります。

生死の瀬戸際で、救助隊が来るまで耐え抜いた。

その3「崖っぷち」

「崖っぷち」は「崖のふち」という場所を示す言葉ですが、そこから「限界ギリギリの状態」という意味で使われるようになった言葉です。「もうあと一歩も引けないような場所に追い込まれている」ような状況を指して使われます。端的に言えば「大ピンチ」ということです。

肝いりの政策が失敗に終わり首相は崖っぷちに追い込まれた。

「土壇場」の対義語は?

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「決断をせまられる、最後の場面。進退きわまった状態。」を意味する「土壇場」という言葉。その対義語として挙げられるのは「決断が迫られるような場面ではない、進退もきわまっていない」という意味の言葉となります。つまり、「なんでもない場面」ということです。よって、「土壇場」の対義語は「平場」ということになります。

\次のページで「「平場」」を解説!/

「平場」

「平場」とは「普通の場所」という意味です。また、競馬などで特別なレース以外のことを指したり、芸妓が客と床をともにしない座敷などをいう場合もあります。このように「特別な場面以外」をさすことからも「土壇場」の対義語として、平場を使うことが可能です。

平場で賭けすぎて、メインレース前に財布がすっからかんだった。

「土壇場」を使いこなそう

この記事では「土壇場」の意味・使い方・類語などを説明しました。「決断をせまられる、最後の場面。進退きわまった状態。」を意味するこの言葉。同時に「土壇場で」というフレーズが使われるということは「形勢が変わるような何か重要な場面」であることが想像できます。よって、「土壇場」が多用されることはほとんどないはずです。もし、「土壇場」を多用したくなったら、類義語で上げたフレーズが使えないか検討してみましょう。

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「土壇場」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「土壇場」について解説する。

端的に言えば土壇場の意味は「決断などが迫られた最終の局面」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

放送局の制作現場で10年の経験を積んだsinpeito88を呼んです。一緒に「土壇場」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/sinpeito88

放送局の現場で10年間、ニュース原稿などを日々執筆。より正確な情報を届けられるよう言葉の探求を続けている。

「土壇場」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「土壇場」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「土壇場」の意味は?

「土壇場」には、次のような意味があります。

1.近世、首切りの刑を行うために築いた土の壇。前に穴を掘る。土壇(どだん)。

2.決断をせまられる、最後の場面。進退きわまった状態。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「土壇場」

「土壇場」は、「首切り刑を行うための土の壇」を言います。また、そうした差し迫った状況に置かれているという意味合いから「決断を迫られる、最後の場面。進退きわまった状態」という意味を持っている言葉となったのです。現在の使われ方としては、「死をも覚悟するような状況」というよりも「試合などで、あと少しで勝負が決まる場面」「締め切りまであと少しという緊迫した時間帯」などを指して使われることが主となっています。

また、「土壇場で」となると「形勢に変化がある」という意味で使われることがほとんどです。「差し迫った状況」を表す言葉ですが「土壇場で」とくれば実際に変化するかどうかは別として「逆転」など、双方の形成にかかわるような文言が後に続くと想像されます。

「土壇場」の語源は?

次に「土壇場」の語源を確認しておきましょう。元々、土を盛って築かれた場所のことを「土壇」と言っていましたが、江戸時代などに首切りの刑に処されたものが、この「土壇」の上で刑を執行されるようになりました。そこから、「土壇場」は単なる土を持った土地ではなく「斬首刑の執行場所」という意味を持ち、さらに転じて「差し迫った状況や場面」という意味で使われるようになったのです。

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