
端的に言えば涼しい顔の意味は「無関係であるかのように振る舞うさま」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
ドラマやアニメなど、数多くの映像字幕を作成した経験があるNagiを呼んです。一緒に「涼しい顔」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/Nagi
映像翻訳スクール出身。翻訳、チェッカー以外にも、CC字幕(クローズドキャプション)の制作多数。言葉を文字で表現する「字幕」の世界に数多く触れてきた経験を活かして、分かりやすく解説する。
「涼しい顔」の意味や語源・使い方まとめ

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「涼しい顔(すずしいかお)」という慣用句を聞いて、どんな顔や表情を想像しますか?「涼しい」という言葉はいい意味で使われるので、褒め言葉だと思っている人が多いのではないでしょうか。
それでは早速「涼しい顔」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「涼しい顔」の意味は?
まず、国語辞典に記載されている意味を見てみましょう。「涼しい顔」には、次のような意味があります。
自分にも関係があるのに、他人事のように知らん顔をしているようす。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「涼しい顔」
「涼しい顔」という表現は「何事にも動じない冷静な人」や「夏でも汗をかかずにいる顔」といった意味合いで使われるケースが見られます。しかし、辞書の説明にもあるように「何かしらの非があるにも関わらず、無関係かのような平気な顔をしているさま」というのが本来の意味。言ってしまえば、知らぬ顔をしてしらばっくれることができる「ずるい人」を指す言葉なのです。
「涼しい顔」の語源は?
次に「涼しい顔」の語源を確認しておきましょう。「涼しい」というキーワードを少し深掘りして見ていきます。「涼しい」という表現には「潔白・無関係」という意味合いがありますが、ここでの用法は「平然としているさま」を意味する形容詞。つまり、物事の当事者でありながら「自分は潔白、もしくは無関係であるかのように平然といられるさま」を反語的に表現しているのが「涼しい顔」というわけです。
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