国語言葉の意味

【ことわざ】「鶴の一声」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

長年取材している記者が困惑するような選手起用を決めているのは、オーナーの「天の声」だ。

その2「さじ加減」

「さじ加減」は「手加減、手ごころ」という意味の言葉。この言葉単体では「鶴の一声」と同義にはなりませんが、主体者となる人物・団体が「さじ加減」することで、対象者の状況をコントロールしてしまえるという意味でつかわれることで同じ意味を持ちます。前述の「天の声」同様に「主体者のさじ加減」が被支配者の運命を左右できるということです。

若い社員が辞めていく理由は、この会社の昇進が現場での人望や評価ではなく、社長のさじ加減ひとつだからだ。

「鶴の一声」の対義語は?

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「様々な意見をおさえつける、有力者や権力者の一言」という意味の「鶴の一声」の対義語となる言葉は「様々な意見をおさえつける、有力者や権力者以外の一言」もしくは「有力者や権力者以外から出た、様々な意見」という意味を持つ言葉です。しかし、こうした意味の言葉は見つかりませんので、対義語としてあげられる言葉はないということになります。

また「鶴の一声」は「雀の千声鶴の一声」という言葉だったことを考えれば「雀の千声」は対義語となるかもしれませんが、こちらは独立して意味を持った言葉ではないので、対義語としてはあげられません。

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ここまで「鶴の一声」の類義語や対義語について解説をしてきた。「権力者や有力者」を「鶴」と表現するのか「天」とするか、はたまた「さじを持つ人」と表すかで受ける印象が少しずつ違うことが感じられたと思う。良い意味でつかうときも、悪い意味でつかうときにも、このあたりのニュアンスは意識して使い分けるとより良いだろう。

「鶴の一声」を使いこなそう

この記事では「鶴の一声」の意味・使い方・類語などを説明しました。「様々な意見をおさえつける、有力者や権力者の一声」という意味のこの言葉。良い意味でも悪い意味でも使うことができるフレーズです。ただし、ニュアンスとしては「鶴の一声」で「意見が覆された」という印象があるため、あまり良い意味のときには使われません。むしろ、意見やここまでの道筋を台無しにする、「ちゃぶ台返し」を想起させるフレーズです。「また、(社長の)鶴の一声ですよ」と話している上司が多い職場は、早々に辞めたほうが賢明かもしれませんね。

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