
端的に言えば陶酔の意味は「酔うこと」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んだ。一緒に「陶酔」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/AYA
長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「陶酔」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していく。
「陶酔」の意味や語源・使い方まとめ

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「陶酔」という言葉をご存じでしょうか?「とうすい」と読みます。例えば美を追究し自身に磨きをかけ、自分自身をこよなく愛するナルシストを自己陶酔している人、などと言いますよね。芸能人で考えると色んな人が思い浮かびませんか?そんな「陶酔」という言葉について詳しく解説をしていきます。
それでは早速「陶酔」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「陶酔」の意味は?
「陶酔」には、次のような意味があります。
1.気持ちよく酔うこと。
2.心を奪われてうっとりすること。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「陶酔」
「陶酔」とは「とうすい」と読み、「お酒に酔うこと」と「心を奪われてうっとりすること」の2つの意味があります。冒頭で出した例えは、うっとりする方の「陶酔」ですね。ほどよくお酒に酔いうっとりとなる状態を「陶酔境」とも言いますよ。現在はもっぱら「心を奪われる」の意味で用いられますが、「酔」という漢字が入っていることから、元は「お酒に酔う」の意味が主流だったのかもしれません。その辺りも詳しく調べていきましょう。
「陶酔」の語源は?
次に「陶酔」の語源を確認しておきましょう。「陶酔」の「陶」は「段のついた土山・人が陶器を抱えている」の2つの象形から「階段のあるかま場で焼き物を焼く」という意味がありますが、他にも「喜ぶ・気持ちがよくなる」の意味もありますよ。「酔」には「お酒に酔う」の他に「物事に熱中する・心を奪われる」の意味があります。この「気持ちが良くなる」と「心を奪われる」を合わせて、「陶酔」という言葉が成り立っていますよ。
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