この記事では「寝ても覚めても」について解説する。

「寝ても覚めても」は、パッと見ただけでも比較的意味が想像しやすい。しかし「寝ても覚めても」は、意味以上に使いどころを覚えるべき言葉です。

元建築系企業社員、現言葉大好きライターのsasaiを呼んです。一緒に「リノベーション」の意味や使い方、言い換えなどを見ていきます。

ライター/sasai

元会社員の現役フリーライター。言葉が好きで文章が好き。読むのも書くのも大好きで、海外小説からビジネス書まで何でも読む本の虫。こだわりをもって言葉の解説をしていく。

「寝ても覚めても」の意味・使い方は? 

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「寝ても覚めても」の意味を検索すると以下のように出てきます。

寝ていても起きていても。いつも。

出典:Weblio辞書 「寝ても覚めても 意味」

人間は寝ているか起きているか、常にどちらかの状態に属しています。転じて、「いつも」「常に」「ずっと」という意味になるのです。言葉の分類としては慣用句となります。ことわざではないので注意しましょう。

「寝ても覚めても」はややおおげさな言葉?

「寝ても覚めても」の意味合いとしては「いつも」です。しかし、単純に「いつも」というより、「寝ても覚めても」の方がより強調された表現になります。「いつも」と表現すると、「眠っている間は該当しない」「暇さえあればその時に」というイメージを持つ人もいるでしょう。しかし「寝ても覚めても」を使うことで、常に絶え間なくというイメージを伝える事ができます。

「寝ても覚めても」の使い方は?どんな時に使う?

「寝ても覚めても」の例文は以下です。

\次のページで「「寝ても覚めても」はドラマチックな単語」を解説!/

1.「寝ても覚めても」あの人のことが頭から離れない
2.最近「寝ても覚めても」あのニュースのことを聞いている気がする。
3.息子は「寝ても覚めても」好きな漫画の話ばかりしている。

基本的には「いつも」と置き換えられます。使い方としてはシンプルです。ただ、当然ながら使う際は人や生き物が主語となります。物や事象が主語になることは原則ありませんので、注意しましょう。

「寝ても覚めても」はドラマチックな単語

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「寝ても覚めても」は詩的な言葉です。意味合いとしては「いつも」ということになります。しかし、「いつも」の部分を「寝ても覚めても」に置き換えると、単純な事実以上のものを感じられるのです。そのため、各種メディア作品において「寝ても覚めても」はたびたび使用されます。

メディアにおける「寝ても覚めても」

「寝ても覚めても」を少し検索してみただけでも、「映画」「小説」「歌詞」など、さまざまな作品が出てきます。メディア作品の創作にあたって、「寝ても覚めても」が人気な言葉である証拠です。もしもどこかで「寝ても覚めても」という言葉が出てきたら、意味を押さえつつ、相手が何を伝えようとしているのか味わってみてください。また、自分が創作する立場になると、強い味方になってくれる言葉でもあります。覚えておいて損はないでしょう。

「寝ても覚めても」を使うと感情的な表現になる?

「寝ても覚めても」という言葉は知らなくても、「寝ても覚めても」という感覚を抱いたことのある人は一般的に多いでしょう。「寝ても覚めても」は人がいることを示す言葉となります。寝たり起きたりしている誰かがいて、その人が「寝ても覚めても」何かを思っていたり、行動したりしているわけです。

さらに細かいことを言うと、「寝ても覚めても」はおおむね何かに対して悩んでいたり夢中になっていたりなど、頭の中で考えていることに対して使われます。人間が取れる行動はその時々の状況に左右されますが、考えごとはいついかなる状況でもできるためです。寝ていても起きていても続けられることは限られており、自然とその人の心の中の問題に集約される場合が多いと言えます。

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「寝ても覚めても」の歴史

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「寝ても覚めても」は日本語ですが、一体いつからある言い回しなのでしょうか。以下の引用を見てください。

わりなくも 寝ても覚めても 恋しきか 心をいづち やれば忘れむ

巻十二 読み人しらず

出典:Wikisource「寝ても覚めても 古今和歌集」

上記にあるとおり、古今和歌集に出てきます。古今和歌集は913年ごろ成立したので、少なくとも1000年前には存在していた言い回しです。日本は比較的昔の書物がそのまま残っている国なので、そこから色々なことが伺えます。

「寝ても覚めても」は昔から文学的表現となっていた?

古今和歌集に使用されていたことからもわかるように、そもそも「寝ても覚めても」は文学的な表現として親しまれていました。長い歴史の中で言葉の傾向が変化するのはよくあることですが、「寝ても覚めても」は昔から意味合いもニュアンスも全く変わらない、面白い単語です。時代が移り変わっても、人々の感性にあまり大きな差はないということが、「寝ても覚めても」からは伺えます。

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「寝ても覚めても」の類義語は?

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「寝ても覚めても」の類義語をみていきましょう。とはいっても難しくはありません。「寝ても覚めても」は、意味合いとしては至ってシンプル。そのため、類義語も非常に明快です。

「いつも」「常に」「ずっと」など 

「寝ても覚めても」の意味は「いつも」です。そのため、時間的に継続しているという意味の言葉であれば、どのような言葉・言い回しでも類義語として通じます。ただし、「一生」「永遠に」など、これから先の未来までずっと続いていく、という意味の言葉はやや意味合いが異なる言えるでしょう。「寝ても覚めても」は人の主観による言葉ですが、対して「永遠」などは人間にどうこうできる事象ではないためです。継続を表す言葉ならば何であっても当てはまるわけではありませんので、その点は押さえておきましょう。

言い換えても「寝ても覚めても」のニュアンスは出せない?

「寝ても覚めても」は「常に」「ずっと」という言い換えが可能ですが、厳密には「寝ても覚めても」が持つ心情的なニュアンスが置き換えられません。「常に」などの言葉は事実を表すだけで、感情的な要素は入らないためです。その観点からは、「寝ても覚めても」の完全な類義語は存在しないということになります。止むを得ず「常に」などの言葉に置き換える場合は、その点を踏まえておかねばなりません。

「寝ても覚めても」してしまうこと

「寝ても覚めても」は人間の心情に寄り添った言葉です。人間は起きているときはともかく、寝ているときはほぼ何もできません。そんな状態でもなお、続けずにはいられないことがある。そんな、止めようにも止められないほどずっと、という心情を表しているのが「寝ても覚めても」です。

解決策のない悩みを抱え、常に不安でたまらない。あるいは一つのことに夢中になってしまい、他のことが考えられず、常に頭の中が同じことでいっぱいになってしまう。誰しもきっとそのような状況になった経験があるでしょう。共感を呼べるのが「寝ても覚めても」の大きな長所なので、ぜひ使うときはその点を意識してください。

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国語言葉の意味

「寝ても覚めても」ってどんなときに使う言葉?意味・使い方・言い換えを言葉大好きライターが徹底わかりやすく解説!

この記事では「寝ても覚めても」について解説する。

「寝ても覚めても」は、パッと見ただけでも比較的意味が想像しやすい。しかし「寝ても覚めても」は、意味以上に使いどころを覚えるべき言葉です。

元建築系企業社員、現言葉大好きライターのsasaiを呼んです。一緒に「リノベーション」の意味や使い方、言い換えなどを見ていきます。

ライター/sasai

元会社員の現役フリーライター。言葉が好きで文章が好き。読むのも書くのも大好きで、海外小説からビジネス書まで何でも読む本の虫。こだわりをもって言葉の解説をしていく。

「寝ても覚めても」の意味・使い方は? 

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「寝ても覚めても」の意味を検索すると以下のように出てきます。

寝ていても起きていても。いつも。

出典:Weblio辞書 「寝ても覚めても 意味」

人間は寝ているか起きているか、常にどちらかの状態に属しています。転じて、「いつも」「常に」「ずっと」という意味になるのです。言葉の分類としては慣用句となります。ことわざではないので注意しましょう。

「寝ても覚めても」はややおおげさな言葉?

「寝ても覚めても」の意味合いとしては「いつも」です。しかし、単純に「いつも」というより、「寝ても覚めても」の方がより強調された表現になります。「いつも」と表現すると、「眠っている間は該当しない」「暇さえあればその時に」というイメージを持つ人もいるでしょう。しかし「寝ても覚めても」を使うことで、常に絶え間なくというイメージを伝える事ができます。

「寝ても覚めても」の使い方は?どんな時に使う?

「寝ても覚めても」の例文は以下です。

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