
「負けるが勝ち」の使い方・例文
続いて、「負けるが勝ち」の使い方を、例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.今の状況を考えると、新たな事業への投資は行わないが得策で、いわば「負けるが勝ち」だ。
2.職場での無意味な争いごとに巻き込まれるのを避ける意味で、負けるが勝ちの作戦で勝機を狙いたい。
3.強引に勝負に出ても現状、ケガによる実力不足は否めず、負けるが勝ちが賢明だ。
4.最初は抽選でも人気がなければ全員当選となるため、負けるが勝ちで待った方がよい。
例文1は、ビジネス上の話。新たな事業への投資という時間もお金もかかることをせず、今は耐えて待った方が良い結果を得られるという意味で用いられています。
例文2はというと、これもよくある争いごとで、負けると見せかけて最後に勝つ作戦です。
そして、例文3も、スポーツなどの勝負の世界。強引に出場してさらにけがをする可能性もあるわけで、慎重にという忠告も垣間見られます。
例文4は、残り物には福があるという意味に近い意味合いです。
「負けるが勝ち」の類義語は?違いは?

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次に、「負けるが勝ち」の類義語について、見ていきましょう。
負けるが勝ちの類義語には、逃げるが勝ち、急がば回れ、三十六計逃げるに如かずなどがあります。
その1「逃げるが勝ち」
まず、負けるが勝ちの類義語、その1つである「逃げるが勝ち」について。
逃げるが勝ちの意味は、無駄な戦いや愚かな争いごとであれば、避けて逃げるほうが結局、勝利や利益を得られるということです。つまり、争わないことで、相手に勝ちを譲るほうが、大局的に見ると得策ということわざで、逃げるが勝ちに通じるものがあります。
「人生逃げるが勝ち」などの表現もあり、これを教訓にしている人も少なからずいるでしょう。
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