端的に言えば「白々しい」の意味は「いかにも白く見える、興ざめである、あじきない、しらばくれている、空々しい」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
ライターのflickerを呼んです。一緒に「白々しい」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/flicker
仕事柄、言葉からひらめきをもらうことがよくある。「なるほど。そういうことか!」と言葉への知識・関心がさらに一層広がるように、さらに編プロでの編集経験を活かし理解しやすい精確な解説を心掛ける。
「白々しい」の意味は?
「白々しい」には、次のような意味があります。
[形][文]しらじら・し[シク]
1 白く見えるさま。また、はっきりと見えるさま。「―・い月の光」
「よそにふる物とこそ見め白雪の―・しくも思ほゆるかな」〈重之集〉
2 興ざめなさま。「―・い空気が流れる」
3 うそであったり、本心でなかったりすることが、見え透いているさま。「―・いお世辞」「―・くうそ八百を並べたてる」
4 知っていながら知らないふりをするさま。「―・く初対面のあいさつをする」
出典:コトバンク
「白々しい」は真実でないことが見え透いている様子を表します。知っていることを故意にとぼける意味では「白々しい」は「空々しい」に似ていますが、「空々しい」は完全に客観的な真実ではないという保証がなく、想像してその上で客観的な真実ではないらしいことが見え透いているというニュアンスがあるのに対して「白々しい」は真実でないことについての確信があり、侮蔑の程度も高くなっているでしょう。
「白々しい」の語源は?
次に「白々しい」の語源を確認しておきましょう。「白々しい」の「白々」は「白々明け」という言葉があるように夜が次第に明けて白むさま、はっきり明らかなさまを意味します。そのため「白々しい」は隠しているつもりでも気持ちが透けて見えるという様子を表しますよ。それでは「白」の漢字の成り立ちについて説明しましょう。「白」は親指の爪が長く伸びた形を描いた字。親指の意味を表します。後に「しろ」「しろい」意味に使われるようになりました。
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