
端的に言えば「ひとたまりもない」の意味は「ちょっとの間も持ちこたえられない」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
ライターのflickerを呼んです。一緒に「ひとたまりもない」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/flicker
仕事柄、言葉からひらめきをもらうことがよくある。「なるほど。そういうことか!」と言葉への知識・関心がさらに一層広がるように、さらに編プロでの編集経験を活かし理解しやすい精確な解説を心掛ける。
「ひとたまりもない」の意味は?
「ひとたまりもない」には、次のような意味があります。
わずかの間ももちこたえられない。
出典:コトバンク
「ひとたまりもない」はわずかの間も持ちこたえることができず受け入れてしまう様子を表します。述語にかかる修飾語として用いることが多く、述語にもなりますが、名詞にかかる修飾語として用いることは稀でしょう。「ひとたまりもない」は被害・敗北・容認など事態の受容のしかたが少しも抵抗できない様子を暗示し、能動的な行為については用いられません。
「ひとたまりもない」の語源は?
次に「ひとたまりもない」の語源を確認しておきましょう。「ひとたまりもない」は漢字で「一溜りもない」「一たまりもない」と書きます。それでは「溜」の漢字の意味について説明しましょう。「溜」には「したたる、したたり、しずく」、「液体を熱してできた蒸気を冷やし、混ざり物のない成分にすること」、「ためる、たまる」、「たまり、人が集まり控える所」という4つの意味がありますよ。ちなみに「溜」は表外漢字で、今の書き方では「蒸溜」「蒸留」など「溜」を「留」に書き換えることがあります。
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