国語言葉の意味

「連綿と続く」の「連綿」って?書体とも関係あり!意味・語源・類語などを元小学校教諭がわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。この記事では「連綿」について解説する。

端的に言えば「連綿」の意味は「長くつながり続いて絶えないさま」だ。「連綿と続く」と使われることが多い言葉だな。実は、書体にも関係のある言葉だ。

小学校教諭として言葉の授業を何度もしてきた「こと」と一緒に、「連綿」の意味や使い方・語源・類語などを見ていこう。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/こと

元小学校教諭のwebライター。先生や子どもたちから「授業が分かりやすい!」との定評があった教育のプロだ。豊富な経験を活かし、どんな言葉も分かりやすく解説していく。

「連綿」の意味と使い方

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「連綿」は「連綿(れんめん)と続く」や「連綿と受け継がれる」という使われ方をすることが多い言葉ですよね。少し難しいですが「連緜」「聯綿」と書くこともできます。

では早速「連綿」の意味と使い方を見ていきましょう。

「連綿」の意味は「長くつながり続いて絶えないさま」

まずは「連綿」の意味を辞書で確認します。辞書には何と載っているのでしょうか。

長く続いて絶えないさま。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「連綿」

「連綿」は「長く続いて絶えないさま」という意味です。同じように「連綿と続く」も「絶えることなく長く続いているさま」を表す言葉。 長く続くという意味がより強化されていると考えるとよいでしょう。

「連綿」の使い方を例文で紹介

では「連綿」の使い方を例文で紹介しましょう。

・地球が誕生してから生命の歴史は連綿と続いている。
・この地域に連綿と続く伝統技術を大切に守り抜いてきた。
・この木型は和菓子屋ができた当初から連綿と使い続けられているそうだ。

このように「連綿」は、話・文化・伝統など「長続きしている」さまざまな物事を表現することができるのです。また、天皇・皇帝の血統が途絶えず続く様子を表す言葉として「皇統連綿」があります。

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「連綿」はさまざま場面で「長続きしている」ことを表現できる。日常的に使うことは少ないかもしれないが、難しい意味ではないんだ。覚えておこう。

「連綿」の語源は?

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次に「連綿」の語源を探っていきましょう。

綿の繊維が連なる様子

「連綿」には「綿」という漢字があります。「綿=めん・わた」ですね。また「綿」には「長く連なる」という意味もあります。 「連」は「つらなる・つらねる・結ばれつながる」といった意味を持つ漢字。綿花から採取した綿の山を持ち上げると、繊維がからまり連なることに由来しています。 「綿」も「連」も同じような意味を持っていたのですね。

書の評価として使われ始めた「連綿」

最初に「連綿」の文字が見られるのは、梁の袁昂(えんこう)が著した『古今書評』です。蕭 思話(しょう しわ)が著した書の評価として「走墨連綿」という語が使われていました。これは、墨の字が連なりながら書きおろされる様を表した表現です。

「連綿」の始まりは書の評価としての言葉だったのですね。

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「連綿」は字のごとく「綿」の様子が語源だ。しかし、元々は書と関係のある言葉だったようだな。

書体の用語としての「連綿」

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書の評価の言葉として使われ始めた「連綿」ですが、現在は書体の用語としても使われています。詳しく見ていきましょう。

\次のページで「連綿体は連続して書かれた続け字」を解説!/

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