
その2「暗示」
「暗示」は「あんじ」と読み、「それとなしに知らせること」という意味。「含み」や「言外」よりも、はっきりと相手がその情報に辿り着くための、「ヒント」がある場合に使います。「言外」は、その状況で裏に意思が隠されていると判断した際に使われる事が多いですが、「あの発言はこの事件の暗示だった」などと、後から振り返る場合にも使われるため、使い分けが可能です。
・犯人が被害者を暗示にかけた。
・未来を暗示する事件。
「unexpressed」
「言外」を英語で表現する場合、「unexpressed」が適しているでしょう。「expressed」が「表現された」と表現する単語なので、それを否定する形の「unexpressed」は「直接言葉にされていない」「表現されていない」、つまり「言外」と同じ意味になります。このほかには、「implied(暗黙の)」や「implicit(暗に示された)」、「unspoken(無言の)」などの単語で表現する事も可能です。
・the unexpressed terms of the agreement(協議における言葉にされていない条項)
・his long face lugubriously reflecting a hidden and unexpressed compassion(隠れた表現されない同情を示す悲しげな彼の細面の顔)
「言外」を使いこなそう
この記事では「言外」の意味・使い方・類語などを説明しました。「言外」は「げんがい」と読み、「言葉に出さない部分」という意味。「言外ににおわす」や「言外の意味」、「言外に滲む」などといった言い回しで使われます。他にも、「言外に言う」「言外にほのめかす」といった表現もありますが、これは注意するポイントがあるので注意しましょう。
日常生活で人とコミュニケーションを交わす際に、言葉以外の表情や仕草などで、様々な情報を汲み取る事が求められることがあります。しかし、ビジネスシーンにおいてはすれ違いや誤解を防ぐためにも、重要な局面が増えてくるのではないでしょうか。「言外」の使い方をマスターし、自分の表現の幅を広げる事で、相手にしっかり伝える事を意識していきましょう。