この記事では「竦む」について解説する。

端的に言えば竦むの意味は「縮こまる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んです。一緒に「竦む」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/AYA

長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「竦む」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していく。

「竦む」の意味や語源・使い方まとめ

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「竦む」とはどんな時にどういった状態になることでしょうか?私は高所恐怖症なので、下が見える階段や外が見えるエレベーターなどは、考えただけでも気絶しそうになります。そんな「竦む」について詳しく解説していきますよ。

それでは早速「竦む」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「竦む」の意味は?

「竦む」には、次のような意味があります。

1.驚きや恐れ、極度の緊張のためにからだがこわばって動かなくなる。
2.からだが小さくなる。
3.態度がかたくなる。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「竦む」

「竦む」とは「すくむ」と読み、「驚き・恐怖・恐れなどで身体がこわばるさま」の意。「足が竦む」「身が竦む」などの表現をしますよ。他にもとてつもなく恥ずかしい思いをしたときに思わず身体が小さくなるさまや、強面の人にいきなり声をかけられて、身を固くする時なども「竦む」と表現します。そして意外に感じるかもしれませんが、「紙や布などが硬く変化する・こわばる」の意味もありますよ。

「竦む」の語源は?

次に「竦む」の語源を確認しておきましょう。この言葉がいつから使われていたのかも、明確な語源も不明となっていますよ。ですが言葉の意味にもあったように、紙や布などが硬く変化する状態が転じて「身を固くする=竦む」となり、おそらく紙や布が誕生した時から用いられていたであろう、という説が有力のようです。

\次のページで「「竦む」の使い方・例文」を解説!/

「竦む」の使い方・例文

「竦む」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます

1.緊張で足が竦む
2.男性がいきなり大声を出し、思わず身を竦ませた
3.講演会の最中にしゃっくりが出てしまい、身の竦む思いをした。

3つの例文を挙げたので一緒に見ていきましょう。例文1はよく表現される言い回しですね。発表会の直前や面接など色んなシーンで経験しますね。例文2は驚きの中に恐怖もあり、思わずビクッとなったさまを表しています。駅のホームでうっかり転んだり、運転中に子供が飛び出してきたりしても「身が竦む思い」をしますよ。例文3は演者が公演の最中にしゃっくりをしたらどうでしょうか?それが学術講演会のようなかしこまった場である程に、穴があったら入りたいくらい恥ずかしいですよね。そんな経験を例文にしてみました。

このように「竦む」という行為は、日常生活で、誰でもさまざまなシーンで体験する動きという事が分かりますね。

「竦む」の類義語は?違いは?

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「竦む」にはどんな類義語があるでしょうか?

その1「怖気づく」

「怖気づく」「おじけづく」と読み、「恐怖心が沸く・ひるむ」の意。「怖気」は物事を怖がる気持ちを表していて、「つく」は加えると考えて、「一度感じた恐怖心が染みつく」といったイメージになりますよ。単に恐怖心を感じるだけでなく、「思い起こさせる恐怖心を掻き立てる」の意味も含まれています。また「人」に対して使う時は、「相手に対して尻込みする」のようなニュアンスになりますよ。

\次のページで「その2「怯む」」を解説!/

その2「怯む」

「怯む」「ひるむ」と読み、「怖気づいて尻込みする・気後れする」の意。驚きや恐怖から気力がくじけて萎えるさまを表す言葉です。「竦む」は心の状態も身体の反応としても使えますが、「怯む」は「気持ち(気力)」に用いられる事が多いのが特徴ですよ。

どちらも「恐怖や驚きから尻込みする」という意味で類義語としてふさわしいでしょう。

「竦む」の対義語は?

「竦む」という言葉では対義語は存在しなかったので、「怯む」や「怖気づく」などでも調べてみましたが、明確な答えは出てきませんでした。ですので「竦む」の対義語は存在しない、という結論になります。

「竦む」の英訳は?

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身体が縮こまる「竦む」は、英語ではどのような表現になるでしょうか。

「feel weak at the knees」

「竦む」という英単語はないので、「膝がガクガクなる」という意味で「feel weak at the knees」と表現します。これは身体的「怯む」の時に使えますよ。恐怖や緊張する場面で使える言い回しなので覚えておくと便利ですよ。

「give up」

「身が竦む」のように萎縮して身体が縮こまるような時は「give up」、または「(不安で)縮こまる」の意味の「cower」などを用います。文脈に合わせて使い分けましょう。今回のテーマである「竦む」は、「feel weak at the knees」が一番近いニュアンスになりますが、「give up」も合わせて覚えておくことで、伝えたい事をより正確に伝えられるので合わせて覚えておきましょう。

「I feel weak at the knees whenever I got up the high place.」(私は高い場所に行くと足が竦む。)

「I was cower by a sudden thunder.」(私は突然の雷に身が竦んだ。)

\次のページで「「竦む」を使いこなそう」を解説!/

「竦む」を使いこなそう

この記事では「竦む」の意味・使い方・類語などを説明しました。簡単に復習しておきましょう。

「竦む」とは「驚き・恐怖・極度の緊張などにより身体がこわばるさま」を表す言葉でしたね。誰でも一度は「足が竦む」や「身が竦んだ」経験はあるでしょう。「竦む」状態になりやすいかそうではないかは、個々の性格に大きく反映されますね。筆者のように小心者であればしょっちゅう「竦む」思いをしますし、動じない性格の人であればあまりピンと来ないかもしれませんね。

「竦む」という事は悪いことではないと思います。注意力・観察力が養われるでしょうし、そうならないための準備をするなど、物事を深く考える癖もつきますね。ですが寿命が縮まる程の思いは避けたいですよね。日頃からおおらかにゆったりとを心がけて、穏やかに過ごしたいものですね。

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国語言葉の意味

「竦む」の意味や使い方は?例文や類語を読書好きWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「竦む」について解説する。

端的に言えば竦むの意味は「縮こまる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んです。一緒に「竦む」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/AYA

長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「竦む」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していく。

「竦む」の意味や語源・使い方まとめ

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「竦む」とはどんな時にどういった状態になることでしょうか?私は高所恐怖症なので、下が見える階段や外が見えるエレベーターなどは、考えただけでも気絶しそうになります。そんな「竦む」について詳しく解説していきますよ。

それでは早速「竦む」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「竦む」の意味は?

「竦む」には、次のような意味があります。

1.驚きや恐れ、極度の緊張のためにからだがこわばって動かなくなる。
2.からだが小さくなる。
3.態度がかたくなる。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「竦む」

「竦む」とは「すくむ」と読み、「驚き・恐怖・恐れなどで身体がこわばるさま」の意。「足が竦む」「身が竦む」などの表現をしますよ。他にもとてつもなく恥ずかしい思いをしたときに思わず身体が小さくなるさまや、強面の人にいきなり声をかけられて、身を固くする時なども「竦む」と表現します。そして意外に感じるかもしれませんが、「紙や布などが硬く変化する・こわばる」の意味もありますよ。

「竦む」の語源は?

次に「竦む」の語源を確認しておきましょう。この言葉がいつから使われていたのかも、明確な語源も不明となっていますよ。ですが言葉の意味にもあったように、紙や布などが硬く変化する状態が転じて「身を固くする=竦む」となり、おそらく紙や布が誕生した時から用いられていたであろう、という説が有力のようです。

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