国語言葉の意味

「徐に」の意味や使い方は?例文や類語を元広報紙編集者がわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「徐に」について解説する。

端的に言えば徐にの意味は「ゆっくりと」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

自治体広報紙の編集を8年経験した弘毅を呼んだ。一緒に「徐に」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/八嶋弘毅

自治体広報紙の編集に8年携わった。正確な語句や慣用句の使い方が求められるので、正しい日本語の使い方には人一倍敏感。

「徐に」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto

それでは早速「徐に」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「徐に」の意味は?

「徐に」には、次のような意味があります。

ものごとの起こり方がゆっくりとしているさま。

出典:明鏡国語辞典第三版(大修館書店)「徐に」

あわてず、ゆっくり何かをすることを表わす。

出典:新明解国語辞典第七版(三省堂)「徐に」

「徐に」の読み方は「おもむろに」です。「じょに」とは読みませんから気をつけてください。本来は「ゆっくりと」とのニュアンスを持っています。しかし文化庁が平成29年度に調査した結果では「徐に」を本来の意味で使っている人は39.8%で、「不意に」の意味として使っている人が30.9%もいました。70代や60代のご年配はまだ本来の使い方をしている人が多いのですが、50代半ばからはこれが逆転して「不意に」と誤用する人が多くなっています。

「徐に」の語源は?

次に「徐に」の語源を確認しておきましょう。「徐」は一文字で「おもむろ」と読みます。これがかつては「おもぶろ」あるいは「おもぶる」と発音されていたようなのです。日本書紀には「海神(わだつみ)、(略)おもぶるに語して曰(もう)さく」との記述があります。もっともこれは神事の際に使われていただけで一般にはあまり広まった様子はありません。この「おもぶるに」が「おもむろに」に変化したのではないでしょうか。

\次のページで「「徐に」の使い方・例文」を解説!/

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