この記事では「なじる」について解説する。

端的に言えばなじるの意味は「相手を問い詰めて責める」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

元国語科教員のminを呼んです。一緒に「なじる」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/min

高等学校の国語科教員として、授業や受験対策、小論文の講座を3年間経験。主に現代文を担当し、言葉に関する指導を幅広く経験してきた。現在はWebライターを目指して勉強中。

「なじる」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「なじる」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「なじる」の意味は?

「なじる」には、次のような意味があります。

なじ・る【▽詰る】
[動ラ五(四)]相手を問いつめて責める。詰問する。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

「なじる」は「相手の過失や不満な点などを問い詰める」「問い詰めて責める」という意味の動詞です。漢字で書くと「詰(なじ)る」となりますので、合わせて覚えておきましょう。この「詰」という漢字を使った同じような意味の言葉として、「詰問する」「難詰する」というものもあります。

「なじる」の語源は?

次に「なじる」の語源を確認しておきましょう。ここでは、「詰る」という漢字に着目して説明していきます。

「詰」を「言(ごんべん)」と「」という漢字に分解してみましょう。「吉」は「きち」「きつ」と読み、「吉」を読みに含む場合はどの漢字も「固く引きしめる」「締め付ける」という意味を持ち、「詰」の他に、「」「(髪を頭上に束ねた部分)」などがあります。

「詰」の場合は「言葉で固く締め付ける」、つまり「相手を問い詰めて責める」という意味で使われるようになり、そんな「詰」という漢字を使っている「なじる」も同じ意味として使われているのです。

\次のページで「「なじる」の使い方・例文」を解説!/

「なじる」の使い方・例文

「なじる」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.上司は取引先での部下の失態をなじった
2.大学教授は、大事な論文にかかわる研究に失敗した学生をなじった
3.他人の欠点をなじるだけでは何も始まらない。

相手の過失や不満な点などを問い詰める」「問い詰めて責める」という意味であるため、何かに失敗した人や人の欠点に対して「何でそうなったの?」といった形で、言葉や質問で相手を責めているような場面で使われます。類義語の箇所でも詳しく紹介しますが、「問い詰める」というニュアンスがあるため、単に「叱る」「怒る」「責める」という状態とは少し違いがあることを覚えておいてください。

「なじられる」場面をイメージしてみると、できるだけそんな状況には遭遇したくないですね。

「なじる」の類義語は?違いは?

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次に、「なじる」のそれぞれの意味に対する類義語や、関連する言葉や表現を説明していきます。類義語は微妙なニュアンスの違いも含めて、ぜひチェックしてみてください。

その1「責める」

まずは「相手の過失や罪などを指摘して、強く反省を促す」という意味の「責める」から紹介します。「過失や悪い点などを責め非難する」という意味で「なじる」と共通した意味を持った言葉です。


「なじる」との違いとしては2点挙げられます。1つ目は、「責める」は多義語で、上記以外にも複数の意味を持っている点です。「苦しめる・悩ます」「促す・せきたてる」「拷問する」「一所懸命につとめる」「馬を乗りならす」など、「なじる」が持っていない意味も多く持っているため、どんな場面でも「なじる」との言い換えができるわけではありません。


また、2つ目は「言葉で問い詰める」というニュアンスが「責める」にはない、という点です。細かい話にはなりますが、どのように非難されているかによって使い分けるができるということになります。

\次のページで「その2「咎める」」を解説!/

その2「咎める」

とがめる」と読むこの言葉も、「なじる」の同義語として挙げられます。「相手の過失や悪事などを非難する、怪しいと思って問いただす」という意味があり、「非難する」「問いただす」という点が「なじる」と共通している言葉です。

違いとしては「責める」と同じように、「咎める」も複数の意味を持っているという点になります。「非難する」「問いただす」という意味のほか、「傷や腫れ物を刺激して悪化させる」と、外傷に対しても使ったり、「自分で自分を非難する」というニュアンスで「悪いことをしたと思って心が痛む」という意味でも使われることがあるのです。

「なじる」よりも「咎める」の方が幅広く使用できる、というイメージを持っておくといいでしょう。

その3「追及する」

最後に「追及する」という言葉を紹介します。こちらも「相手の過失や悪い点の原因、責任などについて追い詰める・責め立てる」という意味があり、「非難する」という意味で「なじる」と共通の意味を持つ言葉です。

とはいえ、「なじる」と少しニュアンスの違いがあります。「追及」は元々「後から追いかけていって追いつくこと」という意味であるため、「相手を追い詰める」という意味が強いです。悪事を働いた相手に対してとことん相手を追い詰める、といった場面で使われるため、あくまで「人の失敗や欠点を言葉で責める」というニュアンスの「なじる」とは、使用する場面を使い分ける必要があるでしょう。

ちなみに「追及」は「追求」「追究」などの同音異義語に注意するようにしてくださいね。

「なじる」の対義語は?

「なじる」は「相手を問い詰めて責める」という意味の言葉です。わかりやすい対義語が存在するわけではありませんが、言葉の意味から考えて反対の意味となり得る言葉をいくつか紹介します。

なじるの対義語は「許す」「認める」

人の行為や考え方を非難したり、責め立てたりして「なじる」ということは、相手の言動や考え方が「許せない」「認められない」という感じることが原因ではないでしょうか。そう考えると、相手を「許す」「認める」という言葉が、「なじる」の対義語として挙げられるかもしれません。

「なじる」の英訳は?

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最後に、「なじる」の英語表現についての解説していきます。例文は最後にまとめて紹介しますので、最後までチェックしてくださいね。

なじるは英語で「blame」

「なじる」という訳になりうるのは「blame」という単語です。直訳では「責める」「非難する」と訳されやすいですが、「なじる」と訳しても問題ないでしょう。文法的には「blame A for B」で「BのことについてAをなじる」という使い方になりますので、覚えておきましょう。

また、「reproach」も「叱責する」「非難する」「なじる」と訳すことができる単語です。こちらも「blame」と同じように「reproach A for B」の形で使います。

以下に例文を用意していますので、合わせて参考にしてみてください。

\次のページで「「なじる」を使いこなそう」を解説!/

They blamed her for having left there.
そこを離れたことで彼らは彼女をなじった


I don’t blame her for getting angry. He insulted her.
彼女が怒ったことをなじることはできないよ。彼が彼女を侮辱したんだ。


She reproached me for my extravagance(浪費).
彼女は私の浪費をなじった

「なじる」を使いこなそう

この記事では「なじる」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「なじる」は広い意味で捉えると「非難する」「責める」と説明することができます。そのように解釈しても大きな問題は無いかもしれませんが、せっかく「言葉で責め立てる」「問い詰める」といった細かい意味があるので、場面に応じて他の類義語と意図的に使い分けができれば、さらなる語彙力アップにつながるでしょう。

今回の記事で紹介した内容をぜひ覚えて、日常会話での言葉の細かい使い分けに挑戦してみましょう。

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国語言葉の意味

「なじる」の意味や使い方は?例文や類語を元国語科教員がわかりやすく解説!

この記事では「なじる」について解説する。

端的に言えばなじるの意味は「相手を問い詰めて責める」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

元国語科教員のminを呼んです。一緒に「なじる」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/min

高等学校の国語科教員として、授業や受験対策、小論文の講座を3年間経験。主に現代文を担当し、言葉に関する指導を幅広く経験してきた。現在はWebライターを目指して勉強中。

「なじる」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「なじる」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「なじる」の意味は?

「なじる」には、次のような意味があります。

なじ・る【▽詰る】
[動ラ五(四)]相手を問いつめて責める。詰問する。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

「なじる」は「相手の過失や不満な点などを問い詰める」「問い詰めて責める」という意味の動詞です。漢字で書くと「詰(なじ)る」となりますので、合わせて覚えておきましょう。この「詰」という漢字を使った同じような意味の言葉として、「詰問する」「難詰する」というものもあります。

「なじる」の語源は?

次に「なじる」の語源を確認しておきましょう。ここでは、「詰る」という漢字に着目して説明していきます。

「詰」を「言(ごんべん)」と「」という漢字に分解してみましょう。「吉」は「きち」「きつ」と読み、「吉」を読みに含む場合はどの漢字も「固く引きしめる」「締め付ける」という意味を持ち、「詰」の他に、「」「(髪を頭上に束ねた部分)」などがあります。

「詰」の場合は「言葉で固く締め付ける」、つまり「相手を問い詰めて責める」という意味で使われるようになり、そんな「詰」という漢字を使っている「なじる」も同じ意味として使われているのです。

\次のページで「「なじる」の使い方・例文」を解説!/

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