国語言葉の意味

「つくづく」の意味や使い方は?例文や類語を元予備校講師がわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「つくづく」について解説する。

端的に言えば「つくづく」の意味は「じっくり、念を入れて」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

教師や講師としても教えることに関わってきた「やぎしち」を呼んだ。一緒に「つくづく」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/やぎしち

雑学からビジネス文章まで手掛ける現役ライター。国語の中学・高校教諭の資格も持ち、予備校講師の経験も。言葉を大切にした文章を心掛けている。

「つくづく」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「つくづく」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「つくづく」の意味は?

「つくづく」には、次のような意味があります。

〘副〙 (「つくつく」とも。動詞「つく(尽)」の終止形の重なったものか。「と」を伴って用いることもある)

① 精神を集中してその行為に没入するさまを表わす語。物思いに深く沈む時や、注意深く見聞きする時のさま。ひたすら。よくよく。じっと。
② 意欲や行動を伴わないで沈んだ気持でいるさまを表わす語。つくねんと。
③ 心に深くしみこんで、しんみりとするありさまを表わす語。しんみりと。しみじみと。
④ 思考や感情についていい、主観的に動かしがたくなった、という気持を表わす語。心から。

出典:精選版 日本国語大辞典(小学館)「つくづく」

「つくづく」は、「何かに対して、しっかり・じっくり取り組む様子」を意味する言葉です。行動(肉体面)・気持ち(精神面)のどちらでも使えることも押さえましょう。

上記の引用では色々な意味があって驚くかもしれませんが、「何にじっくり取り組んでいるのか」に注目すれば納得できるはず。物事に集中するのも、悲しい気持ちにじっくり浸るのも、どちらも「つくづく」です。

長文読解問題などで登場した場合も、「とにかく何かにしっかり取り組んでいるのだな」という点を押さえれば、前後の文脈から意味が推測できるはず。暗記をする余裕がなければ、そんな方法も取ってみましょう。他の具体的な使い方は、例文の項で確認してくださいね。

「つくづく」の語源は?

次に「つくづく」の語源を確認しておきましょう。これは「尽く(尽くす)」という言葉が重なってできたものという説があります。「尽くす」で「何かのために精一杯何かをする」。それが重なっているのですから、よほど気持ちを込めていることになりますね。

書き問題としても、「つく」を二回重ねているので「つくづく」。「つくずく」にはならないこともしっかり納得して押さえましょう。

ちなみに、漢字では「熟く熟く」と書くこともあるそう。書きが問われることはないでしょうが、こちらも意味から考えると納得ではないでしょうか。「熟考(じゅっこう=よくよく考えること)」などもあるように、「熟」にも「しっかり・じっくり」という意味があるのですね。

\次のページで「「つくづく」の使い方・例文」を解説!/

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