国語言葉の意味

「心許ない」の意味や使い方は?例文や類語を読書好きWebライターがわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「心許ない」について解説する。

端的に言えば心許ないの意味は「心細い」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んだ。一緒に「心許ない」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/AYA

長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「心許ない」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していく。

「心許ない」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto

「心許ない」という言葉をご存じでしょうか?「許」という文字は「許可」や「許す」などで知られているので、読めない人もいるかもしれませんね。初めて1人でお使いに行く子供は「心許ない顔」をしています。初めてのお留守番も心許なかった記憶がありますよ。このような使い方をする「心許ない」について、詳しく解説をしていきます。

それでは早速「心許ない」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「心許ない」の意味は?

「心許ない」には、次のような意味があります。

1.頼りなく不安で、心が落ち着かないさま。気がかり。
2.待ち遠しくてイライラするさま。じれったい。
3.ハッキリしない。ぼんやりしている。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「心許ない」

「心許ない」とは「こころもとない」と読み、大きく分けて3つの意味があります。「頼りなく落ち着かない・気がかり」という不安を表す言葉で、一番用いられているのもこの意味ですよ。他にも「待ち遠しい・じれったい」の意味と「はっきりしない・ぼんやりしている」さまを表す意味も持っています。不安という感情は強いのものから弱いものまでさまざまですよね。「心許ない」は、何となく・漠然としたといった比較的弱めの不安を表しますよ。

「心許ない」の語源は?

次に「心許ない」の語源を確認しておきましょう。この言葉の由来は古語である「心もとなし」から来ています。古文で頻繁に用いられていて、『枕草子』や『奥の細道』などでも使われていますよ。冒頭でも少し触れましたが「心許ない」の「許」は「許す・許可」で知られていますが、この場合は音読みの「きょ」ではなく訓読みの「もと」で考えます。「許」は「元」と同義語で、「元ない」は「元が無い」つまり「心に元が無い」となりますよ。「元が無い」というのは「根拠が無い」という意味になります。そこから転じて古語では「元無(もとな)」を「むやみに・やたらと」と使うようになったと言われていますよ。

「根拠も無いのにやたらと心が落ち着かない」という意味で「心許ない」の言葉が出来たとされています。

\次のページで「「心許ない」の使い方・例文」を解説!/

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