
他にもあった!「武者」を使った現代語
最後に、「武者」を使ったその他の代表的な現代語をご紹介しましょう。たとえば、「影武者(かげむしゃ)」という言葉はよく使用されますね。「影武者」は「敵の目を欺くために、大将などと同じ服装をさせた身代わりの武者」という意味の言葉です。誰か有名人が別人のように見た目が変わってしまった場合に、”あの人は偽物ではないか”というニュアンスで使用されます。
他には、「後先を考えないで強引に事をなす」という意味の「我武者羅(がむしゃら)」、「学問や芸術の修行のために外に旅に出ること」を表す「武者修行(むしゃしゅぎょう)」などがありますね。

「がむしゃら」に漢字表記があったとは。しかも暴走族やちょっと昔の不良が好んで使うような字面だな。「我武者羅」なんて。ただ、「武者」という字があるだけで、なんとなく言葉がカッコよく見えるよな。
緊張ではなく興奮からくる震え「武者震い」
今回は「武者震い」について紹介しました。「武者震い」は「戦いや重大な局面を前に、興奮のために体が震えること」という意味の表現です。体の震えの原因は”興奮”であり、”恐怖”や”緊張”、”怯え”ではありません。よってポジティブな意味で使用されます。”恐怖”や”緊張”、”怯え”からの震えを表現したい場合は、「身震い」などの類義語を使用しましょう。