

端的に言えばオマージュの意味は「敬意」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
今回は広告会社で経験を積み、文章の基本と言葉の使い方を知るライターのHataを呼んだ。一緒に「オマージュ」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/Hata
以前は広告会社に勤務しており、多くの企業の広告作成経験を持つ。相手に合わせた伝え方や言葉の使い方も学び、文章の作成や校正が得意。現在はその経験をいかし、ライターとして活動中。
「オマージュ」の意味は?
「オマージュ」には、次のような意味があります。
(ある人に捧げる)尊敬。敬意。また、献辞。賛辞。
出典:精選版 日本国語大辞典「オマージュ」
「オマージュ」とは“捧げるもの”という意味で使われる言葉。日本ではおもに、芸術や文学など創作物において使われる言葉です。一般的に既存の作品や人物、設定や台詞などを引用、真似、彷彿とさせるような時に用いられます。
基本的に「オマージュ」とは作家や作風の影響を受けたときに、尊敬の念を込めて行うものです。そのため、意図的に行うことが前提となっています。
「オマージュ」の語源は?
次に「オマージュ」の語源を確認しておきましょう。「オマージュ」とはフランス語の「hommage」という単語が由来です。この単語は“敬意”や“尊敬”、“賛辞”という意味を持ち、もともとは封建時代のヨーロッパで、騎士が領主に対する“忠誠の誓い”で使われていました。
この「hommage」を現在のように“敬意を込めた作品”と比喩的に用いた例は、20世紀初頭に見られます。英国の文学者であるジョージ・オーウェルが描いた『カタロニア讃歌(原題:Homage to Catalonia)』という作品。この作品のなかでも盛んに「hommage」が用いられ、そこから一般的に定着したとも言われています。
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