1.彼は仏頂面になって、明日の試験に向けた勉強や問題対策を一生懸命行っている。
2.彼女は仏頂面で、試合のイメージトレーニングを真剣に行っている。
人間は何かに真剣に取り組んでいるとき、その顔は外から見ると恐い顔や無表情のように感じてしまうことがあります。しかし、こちらは「真剣」というプラスのニュアンスであるため、マイナスのニュアンスが出る「仏頂面」は使用されません。プラスのニュアンスを出したい場合は、「真剣な眼差し」など、別の言葉を使用したほうがいいでしょう。
「仏頂面」の類義語・対義語は?
「仏頂面」の類義語や対義語にはどのようなものがあるでしょうか。「○○面」や「○○顔」のような顔を表す言葉が、どちらにも含まれています。それ以外の言葉も含めて確認していきましょう。
「しかめっ面」「ふくれっ面」…「仏頂面」の類義語
「仏頂面」の類義語には、「しかめっ面(つら)」「ふくれっ面(つら)」「苦虫を嚙み潰したような」があります。
「しかめっ面」は「眉のあたりにしわをよせた、機嫌の悪そうな顔」という意味で、「ふくれっ面」は「頬を膨らませた不機嫌な顔つき」という意味です。眉と頬という違いはありますが、どちらも”不機嫌な顔つき”という点では共通していますね。
「苦虫を嚙み潰したような」は「ひどく苦々しい不愉快そうな顔」という意味です。”噛んだら苦い虫を嚙み潰したときのような、とても不愉快そうな顔”というニュアンスを表します。噛んだら苦いと分かっている虫は絶対に噛みたくないですよね。虫ですし。それを噛み潰したときのような表情ということで、強い不愉快を表します。
「えびす顔」「地蔵顔」…「仏頂面」の対義語
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「仏頂面」の対義語には、「えびす顔」「地蔵顔」「満悦」があります。
「えびす顔」は「恵比寿のようにニコニコした顔」という意味です。「恵比寿(えびす)」とは七福神の1つで、目を細めて笑っている顔が特徴の神様ですね。ただ、恵比寿はふくよかな神様でもあるので、「えびす顔」を女性に対して使うのは避けられる傾向にあります。「地蔵顔」は「地蔵のように丸くてにこやかな顔」という意味です。お地蔵様は、確かに笑顔のイメージがありますよね。
「満悦」は「心が満ち足りて喜ぶこと」という意味で、「ご満悦」という形で使用されることが多いです。「ご満悦の表情」といった場合は、満足して喜んでいる表情を表します。
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