
端的に言えば了見の意味は「考え」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
幼少期から様々な分野の本を読み続け、知識を深めてきた川瀬を呼んです。一緒に「了見」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/川瀬
幼少期から多種多様な本を与えられて育ち、分からない言葉があれば辞書で引く癖がついていた。本を読み続けていく中で、細やかで表現力豊かな美しい日本語に魅了される。これまでの読書量を活かし、丁寧に言葉の意味を解説していく。
「了見」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto
「了見」は少し難しい言葉で、「考え」「考えをめぐらすこと」などの、4つの意味を持つ言葉。「了見の狭い人だ」「了見が狭い」などの様に使いますが、実は「料簡」「了簡」などで表す事も出来るのです。それでは早速「折り合い」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「了見」の意味は?
「了見」には、次のような意味があります。…などと文章を始めてください。(文章を増やす場合は200字程度まで)
1 考え。思慮。分別。「悪い―を起こす」
2 考えをめぐらすこと。 「好く―して前後を考えて見たら」〈紅葉・金色夜叉〉
3 こらえること。堪忍。 「熊胆が出るや否や帰って仕舞ったと云う事がちゃんと分ったから、書生さん中々―しない」〈福沢・福翁自伝〉
4 とりはからい。処置。 「このことを語りなばいかなる―もありやせんと思ひ」〈伽・猿源氏〉
出典:デジタル大辞泉(小学館)「了見」
このように、「考え。思慮。分別。」「考えをめぐらすこと」「許すこと。こらえること。」「とりはからい、処置」の4つの意味があります。現代では、1つ目の「考え」という意味や、2つ目の「考えをめぐらすこと」という意味で使われる事が多い言葉です。3つ目の「こらえること」や4つ目の「処置」という意味では、古めかしい表現からか、現代ではあまり使われません。
「了見」の語源は?
次に「了見」の語源を確認しておきましょう。語源は、仏教語の「料簡法意(りゃんけんほうい)」と言われています。そもそもは、「料簡」は「りょうかん」と読み、「図り選ぶ」という意味がありました。やがて、「りょうけん」と読むようになり、意味合いも「さまざまな事情を思案し、適切な考えを選ぶ」という意味合いで使われるようになったのです。そこからまた派生し、「考え、思慮」という意味合いで現代使われていると考えられます。
\次のページで「「了見」の使い方・例文」を解説!/