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「春眠暁を覚えず」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「春眠暁を覚えず」について解説する。

端的に言えば春眠暁を覚えずの意味は「春は気持ちが良くてつい寝過ごしてしまう」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

国語力だけでこれまでの社会人生活を乗り切ってきたライター、ヤザワナオコに、「春眠暁を覚えず」の意味や例文、類語などを説明してもらおう。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/ヤザワナオコ

コールセンターの電話応対指導やマナー講師、テレビ番組の字幕製作経験もあるライター、ヤザワナオコ。

春に限らず一年中昼寝をして体力回復をしているらしい。「春眠暁を覚えず」について、元の詩も含めて解説してもらう。

「春眠暁を覚えず(しゅんみんあかつきをおぼえず)」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「春眠暁を覚えず」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「春眠暁を覚えず」の意味は?

「春眠暁を覚えず」には、次のような意味があります。

《孟浩然「春暁」から》春の夜はまことに眠り心地がいいので、朝が来たことにも気付かず、つい寝過ごしてしまう。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

春は何をするにも心地いい季節ですね。「暁」は夜明けのこと、「覚えず」は知らず知らずのうちにという意味。つまり春の眠りは気持ちが良すぎて、夜が明けたことに気づきもせずつい寝坊してしまうという状況を表しています。

中にはこう解釈せず、「春の夜は短くてあっという間に朝になってしまう」と考える説もあるようですが、「寝坊してしまう」と解説するものがほとんどです。

ちなみに筆者は書道を習っていたのですが、この詩を書いたときは「あの有名な春眠暁を覚えず!」と感動したのを覚えています。

「春眠暁を覚えず」の語源は?

次に「春眠暁を覚えず」の語源を確認しておきましょう。元になったのは、中国唐代の詩人、孟浩然(もうこうねん)が書いた「春暁(しゅんぎょう)」という詩です。この詩は漢詩の代表的な形である五言絶句(5文字×4行)で書かれており、「春眠…」のあとには続きが存在します。

春眠不覚暁/処処聞啼鳥/夜来風雨声/花落知多少」というのが全文で、「春は朝が来たのも気づかず眠ってしまう/今はあちこちで鳥のさえずりが聞こえる/夜中は雨風の音が激しかった/花もずいぶん落ちてしまっただろう」という意味です。自然に囲まれた地での春ののどかな雰囲気をよく表していますね。

\次のページで「「春眠暁を覚えず」の使い方・例文」を解説!/

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