「半ドン」の語源・歴史を見てみよう
「半ドン」の語源や歴史を見ていきましょう。まず語源については、「半分の休日」が、「休日」を意味するオランダ語の「zondag」を用いて「半分のドンタク」となり、それが略されて「半ドンタク」となり、更に略されて「半ドン」として広まったと考えられています。
次に「半ドン」の歴史を、使われ始めた当初から現代まで振り返っていきましょう。
「半ドン」はいつから使われていた?
「半ドン」の最初の使用例は意外と古く、小学館の『日本国語大辞典』によれば、明治時代には既に存在していた言葉です。明治時代は、ヨーロッパ各国から新しい言葉が日本語に入ってきたので、その際に誕生したと考えられます。
そしてその後、会社や学校というのが当たり前に存在する時代になると、土曜日は午前中が勤務・授業という形態をとる会社・学校が多数派になりました。そこで、土曜日は午前中が勤務・授業、午後は休みということを表すために、「半ドン」という言葉は用いられ、広がっていったのです。
もう「半ドン」ってあまり使わないの?
「半ドン」という言葉を最近聞いたことがある人は少ないのではないのでしょうか。それは日本の会社や学校のあり方が変化したことが関連しています。現在の会社や学校は、一部の例外や特別な場合を除き、土曜日と日曜日は完全に休日ですよね。他の曜日が休みの人も、2つどこかで休みの曜日があるはずです。つまり、「週休2日制」があることによって、「半ドン」という言葉は存在意義を失ってしまったのですね。
最後の「半ドン」世代

image by iStockphoto
では、「半ドン」はいつ存在意義を失ってしまったのでしょうか。これは会社と学校で時期が異なります。まず会社について見ていきましょう。会社では、1965年に松下電器産業(現在のPanasonic)が週休2日制をはじめて導入しました。そのおよそ15年後の1980年頃に、多くの会社で週休2日制が導入されます。つまり、多くの会社では1980年前後に「半ドン」は消えてしまったのですね。ちなみに公務員の方が働く官公庁は、1992年に週休2日制が導入されました。
そして、多くの学校で土日が休みになったのは2002年4月からです。つまり、2001年までに小学生、中学生、高校生だった人が最後の「半ドン」世代と言えるわけですね。一部の学校を除き、小学校~高校は土日は授業がないことが当たり前ですので、驚く方もいらっしゃるかもしれません。

「半ドン」は週休2日制が導入されたことで死語となっていった。現在「半ドン」を知っている一番最後の世代は2001年に小学1年生だった世代。もう立派な大人だな。
もし今「半ドン」を使うなら
週休2日制が当たり前になった現在、もし「半ドン」を使うならどのような場面でしょうか。学校、仕事といった場面ごとに、例文と一緒に見ていきましょう。実は現在でも使おうと思えば使える場面はあるはずです。
\次のページで「「学校」での「半ドン」の使い方」を解説!/