

端的に言えば、「見切り発車」の意味は「乗客の全部が乗りきらないうちに発車すること」「議論が十分に尽くされないままに、決定・実行すること」だ。悪い意味で使われることが一般的だが、実はそれだけではない。この記事を読むと、「見切り発車」によって人生がうまく進むかもしれないぞ。
小学校教諭として言葉の授業を何度もしてきた「こと」と一緒に、「見切り発車」の意味や例文、類語・対義語などを見ていこう。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/こと
元小学校教諭のwebライター。先生や子どもたちから「授業が分かりやすい!」との定評があった教育のプロだ。豊富な経験を活かし、どんな言葉も分かりやすく解説していく。
「見切り発車」の意味をまずは辞書で確認
まずは「見切り発車」の意味を辞書で確認します。
2:議論が十分に尽くされないままに、決定・実行すること。見切り発進。
出典:コトバンク(デジタル大辞泉)
1の意味は、実際に電車やバスが発進する場合です。またそこから転じて、2の意味のように議論の余地を残したまま物事を決定・実行に移す場合にも使います。
「見切り発車」を使った例文を紹介
「見切り発車」を使った例文を紹介します。
A:発車のベルが鳴り、電車が見切り発車をした。
B:議会の承認を得ないまま見切り発車して、大丈夫だろうか。
C:彼との結婚は、どうも見切り発車な気がしてならない。
Aは、実際に電車が発進している様子ですね。BとCは、そこから転じた意味で使われています。ここで注目すべきは、すべて悪い意味で使われているということです。このように「見切り発車」は良い意味ではなく、ネガティブな状態を表すような悪い意味で使われることが基本的となります。
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