

端的に言えば他人行儀の意味は「打ち解けないこと」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んだ。一緒に「他人行儀」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/AYA
長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「他人行儀」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していく。
「他人行儀」の意味や語源・使い方まとめ

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「他人行儀」と聞くとどんなイメージが沸きますか?「よそよそしい・冷たい反応」などマイナスな印象があるかと思います。クラスメイトに「おっはよー」と挨拶して「おはようございます」と返ってきたらあれっ?と違和感を感じますよね。感情が大きく作用する言葉という事が分かりますね。そんな「他人行儀」という言葉を、詳しく解説していきます。
それでは早速「他人行儀」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「他人行儀」の意味は?
「他人行儀」には、次のような意味があります。
1.仲間内なのによそよそしく振る舞うこと。
2.他人に対するように打ち解けないこと。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「他人行儀」
「他人行儀」とは「たにんぎょうぎ」と読み、「よそよそしく振る舞うこと・打ち解けないさま」の意。冒頭で挙げた例のように、自分は仲良しと思っていた相手に距離を取られていると感じてしまった場合、違和感のような寂しさのような、なんとも言えない気持ちになりますね。この感情を「他人行儀」という表現をします。人懐っこさや人見知りなど個々の性格の違いも大きく影響しますが、自分と相手との温度差が大きいほどに、「他人行儀」と感じる場面が多くあるでしょう。
「他人行儀」の語源は?
次に「他人行儀」の語源を確認しておきましょう。この四字熟語は見て分かるように「他人」と「行儀」の2つを組み合わせた言葉です。なので語源も単純明快ですが、詳しく見ていきましょう。
まず「他人」とは、「自分以外の人・家族や親戚以外の人・親しくない人・よく知らない人」になります。繋がりの濃い順に挙げてみました。よく「赤の他人」や「他人事」などと言いますが、自分が「親しい・大切」と感じない人を総じて「他人」と分類します。次に「行儀」ですが、この言葉は元々仏教語で「仏教の修行や実践に関する規則や仏教儀式」を表す言葉になりますよ。それが現在では「立ち居振る舞い・作法」という意味で広く浸透していますよ。ですので「他人行儀」とは「親しくないかのようによそよそしく振る舞う」という所から来ています。
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