この記事では「虻蜂取らず」について解説する。

端的に言えば「虻蜂取らず」の意味は「二つのものを同時に取ろうとして、結局一つも取れないこと」ですが、意味やもっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

ビジネスマンをしながら副業Webライターで活動している焚き付けを呼んです。一緒に「虻蜂取らず」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/焚きつけ

平日は一般企業のビジネスマン、スキマ時間は副業Webライターとして活動している。「言葉のチカラをビジネスに活かす」を信条に、実際の生活と照らしながら分かりやすく解説していく。

「虻蜂取らず」の意味や語源・使い方まとめ

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「虻蜂」をどう読むか分からない方もいるかもしれませんね。こちらは「あぶはち」と読みます。虻も蜂も似たような虫ですが、この言葉にはどんな意味があるのでしょうか?

実は「虻蜂取らず」の意味や考え方は、仕事や人生において重要な教えの一つになる得るのです。今回は、そんな「虻蜂取らず」について詳しく、かつ分かりやすく解説して参ります。

それでは早速「虻蜂取らず」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「虻蜂取らず」の意味は?

「虻蜂取らず」には、次のような意味があります。

二つのものを同時に取ろうとして両方とも得られないこと。欲を出しすぎると失敗することのたとえ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「虻蜂取らず」

欲にかまけることなく、まずは一つのことを集中して取り組むべきである、という意味合いにも捉えることができますね。

意味はこれで分かったと思いますが、「そもそもどうして虻と蜂なのか?」と疑問を感じた方もいらっしゃることでしょう。次に語源を見ていきます。この言葉の元となった、逸話を押さえると、「虻と蜂」である理由が分かりますよ。

「語源」の語源は?

それでは「虻蜂取らず」の語源を確認しましょう。この言葉は、次のような物語が語源となっています。

ある日一匹の虻がクモの巣にかかりました。クモの巣の主である蜘蛛は、その虻を食べようとしましたが、なんと他に蜂までかかっているではありませんか。蜘蛛が蜂の方へ向かうと、虻はその隙に逃げようとしました。蜘蛛は慌てて虻の方へ戻りますが、すると今度は蜂が逃げ出そうとするのです。

そして二匹の間で右往左往しているうちに、虻にも蜂にも逃げられてしまいました。結局、蜘蛛は一匹も捕らえることができなかったのです。

このことから、「二つのことを欲張って同時に得ようとすると、何一つも得ることはできない」という意味で「虻蜂取らず」という言葉が生まれました。

\次のページで「「虻蜂取らず」の使い方・例文」を解説!/

「虻蜂取らず」の使い方・例文

続いては「虻蜂取らず」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.虻蜂取らずというのは、クレーンゲームで一回に二つの景品を取ろうとするようなものだ。とても難しくて大抵は失敗する。

2.本業と副業の両方でたくさん稼ごうとすると、虻蜂取らずな結果になる場合もある。

3.虻蜂取らずとなるのを防ぐには、二つ分の目標設定と計画を、具体的に練る必要がある。

例文1では「虻蜂取らず」という言葉を、クレーンゲームで例えました。実は以前、一回のプレイで景品を二個手に入れる名人を見たことがありますが、凡人はそう上手くはいかないでしょうね。

例文2では、「本業」と「副業」の二つで大儲けしようと考えることに対する戒めのような文章です。例文3はそういった二つのことをこなすうえで、大切なことを述べたような文章になっていますね。

「虻蜂取らず」の類義語は?違いは?

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続いては、「虻蜂取らず」の類義語・違いについて見ていきましょう。「虻蜂取らず」の類義語には「二兎追うものは一兎も得ず」という言葉が当てはまります。

「二兎追うものは一兎も得ず」

「二兎追うものは一兎も得ず」の意味は、「同時に違った二つの事をしようとすれば、結局どちらも成功しない」ということです。二兎とは二匹のウサギのことで、「欲を出し、二匹のウサギを一気に捕まえようとしても、ウサギは素早いから、二匹ともに逃げられてしまうだろう」という古代ギリシャの教えに由来します。

\次のページで「「虻蜂取らず」の対義語は?」を解説!/

「虻蜂取らず」の対義語は?

ここでは、「虻蜂取らず」の対義語について詳しく見ていきましょう。

「虻蜂取らず」の対義語には、「一石二鳥」と「一挙両得」が挙げられます。「虻蜂取らず」が二つを同時に得ようとして失敗するのに対し、この言葉の意味は「一回で二つのことを得る」という意味です。

その1「一石二鳥」

「一石二鳥」とは、「一つのことをして同時に二つの利益・効果を挙げること」、という意味です。この言葉の由来は、イギリスのことわざ「kill two birds with one stone」からきています。一羽の鳥を狙って石を投げたところ、二羽の鳥が落ちてきたという逸話から生まれました。

その2「一挙両得」

「一挙両得」の意味は、「一つの事を行って、同時に二つの利益を得ること」です。「一石二鳥」と全く同じ意味であることが分かりますね。この言葉の由来は、中国の歴史書「晋書」に書かれてあります。それは次のようなお話です。

ある男が二頭の虎を退治しようとしたところ、「まずはその二頭の虎同士で戦わせるといい」と助言しました。二頭が戦うことで一頭は負けるので、男は勝ち残った残りの一頭を仕留めれば、二頭の虎を退治したことになる、というお話です。

「一石二鳥」と「一挙両得」の例文は以下の通りになります。

読書は、知識が増えるだけでなく心を豊かにしてくれる、まさに一石二鳥の習慣だ。

スキルと副収入の一挙両得を狙って、プログラミングを習い始めたが挫折してしまった。

二語とも意味は一緒であるため、例文も似たような形になりましたね。

「虻蜂取らず」の英訳は?

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「虻蜂取らず」の英訳は、「fall between two stools」です。意味について詳しく見ていきましょう。

「fall between two stools」

「fall between two stools」とは、直訳すると「ふたつの腰掛に座ろうとして、間に落ちる」です。日本での「虻蜂取らず」と全く同じ使われ方をします。二つの椅子を占領しようとした結果、おしりのサイズが足りなくて間に滑り落ちてしまう、というイメージかもしれません。

しかし、本来は椅子のことではなく、権力の「座」としての意味合いがあるとの説もあります。

\次のページで「「虻蜂取らず」」を使いこなそう」を解説!/

「虻蜂取らず」」を使いこなそう

この記事では、「虻蜂取らず」の意味・使い方・類語などについて解説しました。おさらいすると、「虻蜂取らずの」意味は、「二つのものを同時に取ろうとすると失敗するという例え」でした。

また、類語に「二兎追うものは一兎も得ず」があります。二兎とは二匹のウサギのことでしたね。対義語としては「一石二鳥」と「一挙両得」がありました。意味は真逆の「一回の取り組みで、二つの成果や利益を得ること」でした。しかし、「虻蜂取らず」との違いとしては、「虻蜂取らず」の場合、狙った結果失敗するのに対し、「一石二鳥」などは「予期せぬ利益」を得るという意味合いがあります。

皆さんには「つい欲を出して、何も得られなかった」という虚しい結果に終わらぬよう、今回の言葉をしっかりと胸に刻んでいただきたいです。ビジネスの場でも、何でもいっぺんにやろうとする人は、なかなか上手くいきません。「今自分がやるべきことは何か」と、物事に優先順位をつけて、目の前の「虻」もしくは「蜂」に一生懸命取り組んでくださいね。

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【ことわざ】「虻蜂取らず」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「虻蜂取らず」について解説する。

端的に言えば「虻蜂取らず」の意味は「二つのものを同時に取ろうとして、結局一つも取れないこと」ですが、意味やもっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

ビジネスマンをしながら副業Webライターで活動している焚き付けを呼んです。一緒に「虻蜂取らず」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/焚きつけ

平日は一般企業のビジネスマン、スキマ時間は副業Webライターとして活動している。「言葉のチカラをビジネスに活かす」を信条に、実際の生活と照らしながら分かりやすく解説していく。

「虻蜂取らず」の意味や語源・使い方まとめ

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「虻蜂」をどう読むか分からない方もいるかもしれませんね。こちらは「あぶはち」と読みます。虻も蜂も似たような虫ですが、この言葉にはどんな意味があるのでしょうか?

実は「虻蜂取らず」の意味や考え方は、仕事や人生において重要な教えの一つになる得るのです。今回は、そんな「虻蜂取らず」について詳しく、かつ分かりやすく解説して参ります。

それでは早速「虻蜂取らず」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「虻蜂取らず」の意味は?

「虻蜂取らず」には、次のような意味があります。

二つのものを同時に取ろうとして両方とも得られないこと。欲を出しすぎると失敗することのたとえ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「虻蜂取らず」

欲にかまけることなく、まずは一つのことを集中して取り組むべきである、という意味合いにも捉えることができますね。

意味はこれで分かったと思いますが、「そもそもどうして虻と蜂なのか?」と疑問を感じた方もいらっしゃることでしょう。次に語源を見ていきます。この言葉の元となった、逸話を押さえると、「虻と蜂」である理由が分かりますよ。

「語源」の語源は?

それでは「虻蜂取らず」の語源を確認しましょう。この言葉は、次のような物語が語源となっています。

ある日一匹の虻がクモの巣にかかりました。クモの巣の主である蜘蛛は、その虻を食べようとしましたが、なんと他に蜂までかかっているではありませんか。蜘蛛が蜂の方へ向かうと、虻はその隙に逃げようとしました。蜘蛛は慌てて虻の方へ戻りますが、すると今度は蜂が逃げ出そうとするのです。

そして二匹の間で右往左往しているうちに、虻にも蜂にも逃げられてしまいました。結局、蜘蛛は一匹も捕らえることができなかったのです。

このことから、「二つのことを欲張って同時に得ようとすると、何一つも得ることはできない」という意味で「虻蜂取らず」という言葉が生まれました。

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