

端的に言えば忘我の意味は「我を忘れる」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んだ。一緒に「忘我」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/AYA
長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「忘我」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していく。
「忘我」の意味や語源・使い方まとめ

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「忘我」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?漢字から意味は簡単に憶測できますね。ですが日常で耳にすることは滅多にないかと思います。馴染みのない言葉ですがどんなシーンで使うのかなど、「忘我」について解説していきますね。
それでは早速「忘我」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「忘我」の意味は?
「忘我」には、次のような意味があります。
1.夢中になって我を忘れること。
2.心を奪われうっとりすること。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「忘我」
「忘我」とは「ぼうが」と読み、字の如く「夢中になって我を忘れるさま」を表す言葉です。「忘我」という言葉は、文語で使われることが多く、古文や小説などでよく用いられていますよ。
「忘我」というと「忘我の境地」という言葉が思い浮かびますね。「境地」は、「ある段階まで到達した時の心の状態」を表すので、「忘我の境地」とは「我を忘れるほど意識が集中しているさま」の意味になります。他にも「忘我混沌」という四字熟語がありますが、こちらは「混乱して我を忘れるさま」の意味で、物事の善悪の判断がつかなくなる事も表しますよ。
このように「忘我」という言葉は、必ずしも良い状態の時にのみ用いられるわけではなく、良くない方向に精神状態が向かっている時にも使われる場合もあります。
「忘我」の使い方・例文
「忘我」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
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