端的に言えばミイラ取りがミイラになるの意味は「人捜しに行った人が、そのまま帰ってこなくなり捜される側になる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
中高生に英語や数学など、指導経験豊富なライター要を呼んです。一緒に「ミイラ取りがミイラになる」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/要
塾講師を5年していた経験がある。留学経験があり、学生時代は留学生と英語でコミュニケーションを取っていた。日本語とは違った英語の感覚をわかりやすく伝える。
「ミイラ取りがミイラになる」の意味は?
「ミイラ取りがミイラになる」には、次のような意味があります。
1.人を捜しに行った者がそのまま帰ってこないで、捜される立場になってしまう。また、人を説得に行った者が、かえって説得され、先方と同意見になってしまう。
出典:goo辞書「ミイラ取りがミイラになる」
「ミイラ取りがミイラになる」とは、大きく分けると2つの意味があります。まず1つ目は、「人を捜しに行った人が、そのまま帰ってこなくなり、その人も捜される側になった」ということ。目的であった人捜しも達成できず、そのまま帰ってこれない、つまりその場に留まるという状況を表しています。
2つ目の意味は、「説得するはずが、相手に説得されてしまう」ということ。こちらも、本来の目的である説得はできず、相手に説得をされてしまうという状況です。
まとめると、「本来の目的は達成できず、期待とは逆の結果に終わる」「相手に丸め込まれて、目標が果たせずに終わる」ということ。状況に合わせて意味を解釈してみてくださいね。
「ミイラ取りがミイラになる」の語源は?
次に「ミイラ取りがミイラになる」の語源を確認しておきましょう。
もともと「ミイラ」とはポルトガル語で、「没薬」という意味。防腐剤として使われた油を意味します。アラビアやエジプトでは、死体に塗る薬です。この薬を布で巻き、箱に入れて棺に納めることで、死体がくさらないようにしました。
この没薬を取りに行った人が、砂漠で倒れて、薬を取るという目的を果たせず、そのまま自分がミイラになってしまったことが、ことわざの語源と言われています。
つまり、「ミイラ取りがミイラになる」とは、「ミイラ(没薬)を取りに行ったものが、ミイラになる」という意味だった訳です。
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