1.先日階段で転んで以来、どうも膝が「疼く」。
2.良い病院にかかれて、やっと肘の「疼き」がなくなった。
3.闘病中の母のことを思うと、仕事中だというのに胸が「疼い」て仕方がない。
1、2は身体的な痛みであり、3は心の痛みを表しています。「痛い」という言葉こそでませんが、上記はすべて痛みを感じる描写です。「痛い」という言葉と異なり、「疼く」は疼いている部分を主語にした動詞となるため、置き換えの際は語尾などを多少整える必要があります。注意してください。また、「疼き」という表現にして名詞扱いにすることも可能です。
使い方に特に難しい点はありませんが、強いて言うのであれば主語が自分ではなく傷や患部になることについて、慣れない場合があるかもしれません。使っていくうちに馴染みますので、徐々に慣れていきましょう。
もっと知りたい!「疼く」について
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「疼く」は比較的意味合いが簡単な言葉であり、掴みやすいです。そのため辞書で引いて分かることを頭に入れておけば、それだけで不自由なく使うことはできます。しかし本記事ではもう一歩踏み込み、「疼く」という言葉に対して掘り下げて解説しますので、ぜひ参考にしてください。
「疼く」がカバーする痛みの範囲は?
「疼く」は辞書上の意味として、「ずきずき痛む」と定義されています。つまり、痛みの種類としては基本的に鋭いものを指しているのです。また、ずきんずきんと脈動に合わせて強くなるタイプの痛みとも定義されています。
ただし実際は誤解されることも多く、じくじくと鈍い痛みを指して「疼きます」と表現する人も見受けられるのも確かです。生活の上でちらりと出る程度であれば問題ありません。しかし正確に痛みの程度や種類を聞きたいときは、「鋭い痛みですか鈍い痛みですか」「脈に合わせて痛みますか」と確認を取った方が、より確実と言えるでしょう。
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