

端的に言えば訥々の意味は「つかえつかえ話すさま」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
元国語科教員のminを呼んだ。一緒に「訥々」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/min
高等学校の国語科教員として、授業や受験対策、小論文の講座を3年間経験。主に現代文を担当し、言葉に関する指導を幅広く経験してきた。現在はWebライターを目指して勉強中。
「訥々」の意味は?
「訥々」には、次のような意味があります。
とつ‐とつ【×訥×訥/×吶×吶】
[ト・タル][文][形動タリ]口ごもりながら話すさま。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
「とつとつ」という読み方で、「口ごもりながら話すさま」や「つかえつかえ話すさま」を意味する言葉です。
大勢の人の前で話す場面で緊張してしまったときや、言いにくいことについて慎重に言葉を選びながら話す場面を想像してみてください。そうした場面でスラスラと話すことができず、言葉につまりながら話す様子がまさに「訥々」と話している状態ということになります。
「訥々」の漢字の意味は?
次に「訥々」の漢字の意味を確認してみましょう。
「訥々」は「言(ごんべん)」と「内」で構成されています。それぞれの漢字の意味を考えると見えてくると思いますが、「言葉」が「内に入り込んでしまう」状態を示し、まさに「言葉がつかえてしまう」話ぶりのことを表しているのです。
あまり馴染みのない漢字かもしれませんが、よく分析してみるとはっきり意味を示してくれているので、わかりやすいかと思います。
\次のページで「「訥々」の使い方・例文」を解説!/