
「謹む」の使い方・例文
「謹む」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.参列した葬儀で、彼は遺族に対して謹んで弔意を述べた。
2.この度の不祥事について、関係の皆様に謹んでお詫びを申し上げます。
3.ご依頼いただきまして、謹んでお受けいたします。
基本的には「謹んで」という形で使用されることがほとんどです。使う場面は幅広く、「謝罪」「感謝」「挨拶」「お悔やみ」「快諾」「お祝い」など、自分の気持ちに何か敬意や礼儀を添えて述べたいときに、この「謹んで」という言葉を前置きすることで、一層丁寧に伝えることができます。ビジネスシーンではもちろんのこと、式典や丁寧な手紙の挨拶文などで柔軟に使える言葉になりますので、ぜひ積極的に使いこなせるようにしておきましょう。

「慎む」との使い分けを理解することがまずはポイントだな。意味と使う場面の違いがわかれば、間違えることはないはずだから、しっかり覚えておくように。
ここからは、類義語とのニュアンスの違いなど、より詳しく説明してもらおう。
その1「畏まる」
「かしこまる」という読み方で、ここまで「謹む」の意味を説明する際に何度も登場していた言葉です。「相手を敬う」という意味を基本としており、その点が「謹む」と同義となっています。
違いとしては、「畏まる」はそこから生じる動作(正座をする、お礼を述べる、詫びるなど)まで表現することができる点です。つまり、「相手への尊敬の気持ちを言葉や態度として表している状態」を指す言葉になります。「謹む」にはそうしたニュアンスは含まれず、語源のところで説明したように、むしろ「言動を控えることで敬意を表する」というニュアンスに近いのです。
基本的にはどちらも「敬う」という意味で同義語として扱われますが、こうした違いがあることを理解しておきましょう。
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