軍門半掩槐花宅,每過猶聞哭臨聲。
北固暴亡兼在路,東都權葬未歸塋。
漸窮老僕慵看馬,著慘佳人暗理箏。
詩侶酒徒消散盡,一場春夢越王城。
出典:盧延譲「李郢端公哭」
原文をよく見てみると、最終行の後半に「一場春夢」という文字列があるのがわかりますね。これが元となって「一場春夢」という四字熟語が広まっていきました。
「一場春夢」の使い方・例文
「一場春夢」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.全国への事業展開が見えるほど人気を博した熟成ロースカツ弁当専門店が、豚肉の管理不備による食中毒発生での営業停止がきっかけで一場春夢となった。
2.著作権を無視した無断転載サイトで儲けようだなんて考えはやめた方がいい。すぐ警察に摘発されて一場春夢に終わるに決まってる。
3.かつてはドイツを中心とした国際ニュースコラムで大好評を得ていたが、連載していた情報サイトが一か月でサービスを停止し、一場春夢に終わった。
上記の例文はどれも人生の栄華を得ていた(得ようとしていた)ものの、それがはかなく消えてしまった(消えてしまう)ことを表現しています。本来の意味が意味ですので、ネガティブなニュアンスで用いられることがほとんどでしょう。また例文2のような形であれば、現在進行形で人生の栄華を極めていなくても「一場春夢」という表現を用いることが可能です。
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